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「どこ?」シリーズ第6弾!
刊行10周年、シリーズ55万部突破の大人気さがしもの絵本シリーズ待望の最新刊。「めいろ」をたどりながら「さがしもの」も楽しめる!
・作/山形明美さんからのメッセージ
去年の秋のある日、担当編集者さんから電話がかかってきました。「『どこ?』が出版されて、来年で10年になります。そこで、記念の企画を考えているのですが、その時に新刊も出ると、いちばん良いのです」と、まぁ、簡単に言ってしまうとこんな感じでした。少し悩みましたが、10年続いたというのはすごいことで、とてもありがたいことです。そこからまた、「どこ?」シリーズ6冊目を作り始めることになりました。
さらに 「めいろはどうでしょう?」というアイデアがでました。「めいろ」もできて、今までどおり「さがしもの」も楽しめる「どこ?」。もちろん立体造形で作るわけです。立体でめいろは作れるのかしら? 大丈夫……? 最初は不安でいっぱいでした。でも 作り始めたらどんどん楽しくなって、そして私自身 また新鮮な気持ちで取り組むことができました。
今回の「どこ?」は 少々忙しいです。「めいろ」と「さがしもの」、両方楽しんでいただけたらうれしいです。
山形明美(やまがた あけみ)
静岡県生まれ。造形作家。おもに幼児雑誌などの、人形・ぬいぐるみやジオラマ製作を手がけている。 おもな作品に、『どこ? つきよのばんのさがしもの』『どこ? もりのなかのさがしもの』『どこ? とびらのむこうのさがしもの』『どこ? ふしぎなまちのさがしもの』『どこ? ながいたびのさがしもの』がある。
山形さんとは10年以上のおつきあいになりますが、お会いするたびに、映画やドラマや美術展、鳥の話(「ぶんちゃん」というかわいい文鳥を飼っていらっしゃいます)、お酒の話(この10年でなんとお強くなられたことか!)など、楽しいおしゃべりが尽きません。いろいろなことに興味をお持ちで、 しかもとことん調べて、考えに考えを重ねて、休みなく手を動かして……。そうした日々の探究心や創造力、楽しむ心が、すべて作品にそそぎこまれています。こんどの「どこ?」もすごいです。つぎの新たな一冊をまた作りたいと切望しています!(り)
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宮西達也の新シリーズ!
夢を持つことの大切さ、あきらめないこと、人にやさしくすること、こんなメッセージが、ユーモラスなおじさんともに描かれます。
・作/みやにしたつやさんからのメッセージ
僕には決めたことがある。それは、『信号を守ろう』ということ。赤信号の時はどんな時だって絶対に渡らない。この前も、車がこない交差点で赤信号の時、僕の横を、沢山の大人達が、赤信号を無視して平気で渡っていった。渡りながら、「なんで渡らないんだ? へんなやつ」と逆に僕を見ていく。なんだか、僕が悪いことをしているかのように。今、ルールや、ほんとうに大切なこと、大事なこと、ステキなことが失われていっているような気がする。だから今こそ、ヘンテコリンおじさんのような人がたくさん増えてくれるといいなぁ。とおもってこの本を書きました。
みやにしたつや
静岡県在住。日本大学芸術学部美術学科卒業。『きょうは なんて うんが いいんだろう』(鈴木出版)で講談社出版文化賞絵本賞、『ふしぎなキャンディーやさん』(金の星社)で日本絵本賞読者賞、『おまえうまそうだな』(ポプラ社)、『ちゅーちゅー』(鈴木出版)、『シニガミさん』(えほんの杜)でけんぶち絵本の里大賞を受賞。ほかに「おとうさんはウルトラマン」シリーズ、「せいぎのみかた」シリーズ(ともに学研教育出版)、「ちっちゃなトラックレッドくん」シリーズ(ひさかたチャイルド)など著書多数。
みやにしさんが、「いつかかいてみたかった」、と話されるのが、この本で描かれる世界観です。「恐竜やマンモス、人間もいたヘンテコリンな時代、まゆげのつながったおじさんがいたんだ」で始まるこの絵本。みやにしさんといえば、ティラノのシリーズがありますが、そこでは、人間はでてきません。今回のシリーズでは、人間も恐竜と同じ時代に生きてます。 ということで、表紙には、ユーモラスなヘンテコリンおじさんの頭の上をトリケラトプスが飛んでいます。恐竜好きの子どもも喜ぶ、今の時代にこそ必要なメッセージがストレートにつまった一冊です。一話が2ページや4ページなので、短いおはなしをちょっとだけ……、などというときにもおすすめです。 (わんこ)
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大人気シリーズ第5弾!
かんたろうは、今日も仮面ライダーごっこをしています。でも、夢中になりすぎて、ついママを怒らせてしまい……町はショッカーでいっぱい! かんたろう、勇気をだして、変身だ!
・作/のぶみさんからのメッセージ
今回、ぼくのうちでは、とにかくおちりボンバーが人気でした。読み終わったあとも、 押入れから飛んだり、仮面ライダーのおもちゃを持ちながら読んだりしました。
読み聞かせのポイントは、かまきり男がでるところで、子どもがハラハラするよう、声色を変えることです。子どもは、〃ちょっと怖い〃も含めて、面白いと感じます。面白いがないと、続けないし、学ばない。だから、読み聞かせは、目一杯、面白く読んでくださいね。
「ぼく、仮面ライダーになる!」は、主人公のかんたろうが成長した時に、変身できるのが、シリーズ通してのテーマです。みんなが楽しく成長できますように。(-_^)
のぶみ
1978年、東京都生まれ。「ぼく、仮面ライダーになる!」シリーズ(講談社)や、「しんかんくん」シリーズ(あかね書房)をはじめ、多くの作品を発表。また、NHK「おかあさんといっしょ」で、「ブラブラせいじん」ほか、歌の歌詞やイラストを担当。NHK「みいつけた!」では、「おててえほん」のアニメーションを担当するなど、幅広く活躍している。絵本作品は130冊以上におよぶ。
ほかに、東日本大震災でのボランティア活動をもとに書いたエッセイ・コミック、『上を向いて歩こう!』(講談社)がある。
ついに、のぶみさん渾身の第5作目が登場です! 家族を大事にすること、勇気を出すこと、そして、人の気持ちを思いやること。1作目から、ウィザード編まで、この4歳児は、どこまで成長していくんだろう、なんて思いながら。
さて、このガイム編。1冊に登場するショッカーはいったい何人いるでしょうか?(エ)
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今日のおつきさんはどのぼうし?
夜にきこえてくるのは、ぼうしやさんのミシンのおと。おつきさんがぼうしやのおじいさんにたのんで作ってもらった3つのぼうしとは?
・文/高木さんごさんからのメッセージ
丘の帽子屋に、お月さんが帽子を頼みにきたらおもしろいだろうなぁ、お月さんはいったい、どんな帽子をお願いするんだろう? お月さんの大きな帽子を作る帽子屋も大変だろうなぁ〜、と思いながら作ったお話です。
眠る前に読むのに、ぴったりな静かなお話になりました。
僕自身、スーパームーン、ブルームーンなど、お月さんに関係のするニュースが流れて来ると、なんだかうれしくなります。
そして、なんとか次の絵本のヒントにならないだろうか? と考えてしまいます。
・絵/黒井 健さんからのメッセージ
「おつきさま」ではなく、「おつきさん」という呼称がいいですよね。
「おつきさん」は、おしゃれもしてみたくって、いろんなこともしてみたくって、ちょっとわがままで好奇心がいっぱいで……、なんだか私たちと同じ。
「おつきさま」だったらそんなことは言わないで、空高く黙って地上を照らしているでしょうね。
そんなわけで、「おつきさん」の顔はこういうふうになりました。
高木さんご(たかぎ さんご)
1953年、千葉県銚子市生まれ。日本児童出版美術家連盟会員。作品に『ぱんぱんぱんつ』『しろくもちゃん』『テレビごっこ』(ひさかたチャイルド)など。 黒井健氏との共作絵本に、『つきをあらいに』(ひかりのくに)がある。
黒井 健(くろい けん)
1947年、新潟県新潟市生まれ。新潟大学教育学部美術科卒。絵本の編集に携わった後に退社、フリーのイラストレーターとなる。以降、絵本・童話のイラストレーションの仕事を中心に活動。1983年、第9回サンリオ美術賞、2006年、第20回赤い鳥さし絵賞を受賞。2003年に山梨県清里に、自作絵本原画を常設する「黒井健絵本ハウス」を設立。
じつはこの絵本の企画が持ち上がったのは、10年も前にさかのぼります。子どもが生まれてから10歳を迎えるまでにめくるめく成長をとげるように、この絵本も10年という歳月を経て、たっぷりと栄養を吸収し、 身体をよく動かし、頭をはたらかせ、情緒豊かな心を持つように、大きく大きくなりました。とはいっても、いろいろなものが付着していったのではなくて、大事なものだけがじんわり輝くようになったとでもいえばよいのでしょうか。主人公の「おつきさん」の切なる願いと満足感は、夜空にうかぶ月の輝きそのもののような気がしています。(り)
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クレヨン画家・加藤休ミ、渾身の魚絵!
鮮度バツグンの一冊! 魚のいきのよさ、市場で働く人々の姿勢、魚市場のにぎわいが、絵本からあふれ出す──。
・作/加藤休ミさんからのメッセージ
卸売市場にはじめていったときは、幾種類もの魚と、働くお兄さんたちの活き活きした雰囲気に見とれ、すべてに興味津々に飛びついてしまいました。お店の人に魚の種類を聞いたりして素人まるだしです。 (ここはプロの場ですから魚の名前は知っていて当然なのです。) はしゃいでいた私はちょっぴり失礼な者だったかもしれません。それから何度か見物に行くたびに、魚と市場の人への魅力を絵にしたいと思うようになりました。クレヨンとクレパスで描く魚の絵は、海で生きている時の魚と、食べられる直前の狭間の魚を描くのにちょうど良い感じなのか…面白く描けた絵本になりました。
加藤休ミ(かとう やすみ)
1976年、北海道生まれ。クレヨンとクレパスを用い、ノスタルジックな風景画やリアルな食べ物の絵を描く。書籍の挿画を手掛ける一方、展覧会等で作品を発表。2010年、築地で開催された展覧会「魚展」が好評を博し、長期開催となった。絵本『ともだちやま』(ビリケン出版)、『きょうのごはん』(偕成社)、『りきしのほし』(イースト・プレス)など次々と話題作を発表し注目を集めている。
とにかく加藤さんの魚の絵本が見たい! はじまりは、築地で行われていた『魚展』でした。空間いっぱいに展示されていた魚、魚。あまりにもリアルで美しい魚の絵に驚いていると「リアルに描きすぎると、写真になってしまうので、どこで描くのをやめるか、が難しいです」と、加藤さんが話していたことが、強く印象に残っています。 『おさかないちば』では、その独特の画法をいかした絵が画面いっぱいに広がっています。パネル展や原画展が開催されますので、ぜひ、力強いブリ、しなやかなヒラメの絵をお近くでご覧ください。どうぞよろしくお願いいたします。(わんこ)
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動物たちがくっついてどんな形になったかな?
鳥さんと鳥さんがぴたっとくっついて、できあがるのはどんな形? 動物たちが合わさってきれいな図形ができあがる、楽しいしかけ絵本。
・作/よねづゆうすけさんからのメッセージ
動物たちが仲良く”ぴたっ!”と合わさる様子を、シンプルな穴あきしかけ絵本で表現しました。ページをめくった時に”ぴたっ!”と穴に合う気持ちよさと、それが図形になる面白さを是非、親子で楽しんで欲しいです。ページをめくった後の表情の変化にも注目してみて下さい!
よねづゆうすけ
1982年東京生まれ。東海大学教養学部芸術学科デザイン学課程卒業。2005年イタリア・ボローニャ国際絵本原画展への入選をきっかけに絵本作家として活動を始める。2007年に初の絵本『Bye-Bye Binky』(minedition)を出版。以後、多くの絵本を創作し世界中で翻訳されている。『のりものつみき』(講談社)を皮切りに、『にじいろカメレオン』『たべものだーれ?』『くだものだーれ?』『りんごはいくつ?』『もぐもぐもぐ』(すべて講談社)などつぎつぎと邦訳出版されている。また、『クレヨンブック』(誠文堂新光社)ではイラストレーションの手法を著したり、様々なステーショナリーグッズ、ファブリックを展開するなど、イラストレーターとしても活躍の場を広げている。
昨年末だったか、この絵本のダミー(試作)を見て、いままでのよねづさんの仕掛け絵本を超えている! と思い、完成本が出来るのを心待ちにしていました。左右に分かれた動物たちが、ぴたっ! とくっつくと、素敵な形ができあがる、といううれしさと気持ちよさが同居する絵本。いつものように、各国語版がいっぺんに作られているのですが、英語版のタイトルは『We love each other』。そう、子どもが見ても楽しい絵本ですが、大人にとっても、素敵なメッセージになる絵本。「ぴたっ!」とくる相手へのプレゼントにもぜひ!(J)
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みんなでたくさん泣いたあとは、大きな笑顔がうまれます。
ねずみさんがなくと、ねこさんもえーんえん! みんながどんどん泣きだして……さいごに何がでてくるかな? 楽しいしかけ絵本。
・作/よねづゆうすけさんからのメッセージ
子どもたちは、なんでかわからないことで泣いたり、誰かが泣いてると、つられて泣いたりします。動物たちも、なんでかわからないけど、泣きだしてしまいます。でも、最後には・・・なんと!
小さいお子さんから遊べるシンプルな穴あきしかけ絵本です。是非、親子で笑顔になって下さい!!
よねづゆうすけ
1982年東京生まれ。東海大学教養学部芸術学科デザイン学課程卒業。2005年イタリア・ボローニャ国際絵本原画展への入選をきっかけに絵本作家として活動を始める。2007年に初の絵本『Bye-Bye Binky』(minedition)を出版。以後、多くの絵本を創作し世界中で翻訳されている。『のりものつみき』(講談社)を皮切りに、『にじいろカメレオン』『たべものだーれ?』『くだものだーれ?』『りんごはいくつ?』『もぐもぐもぐ』(すべて講談社)などつぎつぎと邦訳出版されている。また、『クレヨンブック』(誠文堂新光社)ではイラストレーションの手法を著したり、様々なステーショナリーグッズ、ファブリックを展開するなど、イラストレーターとしても活躍の場を広げている。
春に出た『もぐもぐもぐ』で、おいしそうに大好物を食べていた動物たちが、今回は泣きまくります! あの子が泣くと、この子も泣いて……という涙、涙の大連鎖。もう、さいごのほうは画面から顔がはみ出すほど、大きな大きな泣き顔になるのですが、大きな声で泣いたあとには……かならず笑顔になれる! そんな楽しいメッセージがこもった絵本です。(J)
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ムーミンといっしょにさがそう!
ムーミン谷のみんなが、なくしものをしてしまいました。ページのあちこちにあるフラップ(めくり)をめくって、ムーミンといっしょにさがしましょう。
リーナ&サミ・カーラ
リーナ・カーラとサミ・カーラはともに美術学位を持つ美術教師である。彼らはトーベ・ヤンソンのオリジナル作品がもつ幸福感、元気さ、そしてユーモアを伝えることを目指して、心を込めて新しいムーミン絵本を作っている。原作にある哲学を尊重しつつ描かれた絵本は、若い読者たちに温かく受け入れられ、すでに多数のムーミン絵本がリーナとサミによって描かれている。4人の息子とともにフィンランドのシウンティオに暮らしている。
森下圭子(もりした けいこ)
1969年生まれ。ムーミン研究のため1994年フィンランドへ渡り、ヘルシンキ大学で学ぶ。研究の傍ら、芸術プロデュースの仕事を経て独立。雑誌・TVの現地コーディネーター、通訳、翻訳などで活躍。訳書に『ぼくって王さま』(アンネ・ヴァスコ作絵 講談社)、や『アキ・カウリスマキ』(ペーター・フォン・バーグ著 愛育社)がある。映画「かもめ食堂」のアソシエイト・プロデューサー。現在、トーベ・ヤンソンの評伝の邦訳準備中。ヘルシンキ在住。
大人の読者も魅了するムーミン童話。その世界を、低年齢のお子様にも楽しんでいただける絵本ができました。 ムーミン谷の住人たちがなくしたものを、ページのあちこちに施されたフラップ(めくり)をめくって探す、楽しい絵本。シンプルな内容ですが、ムーミンキャラクターズが承認したアーティストによる楽しい絵は、大人も子供も魅了してしまいます。(J)
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ぼくのだよ! わたしのよ!
男の子と女の子、ふたりが取りあいしているのは、小さなピーナッツ。いろんな物にたとえながら遊んでいるうちに、とうとう、ゾウに踏みつけられて……。
・訳/中川ひろたかさんからのメッセージ
原題は『MONKEY NUT』。おさるのナッツかと辞書を引くと、落花生と出て来た。へぇ、そう言うんだ。一つのピーナッツを男の子と女の子が、ぼくのだ、わたしのよと、主張し合っているうちに、ピーナッツは、ころがって、やがて・・・といった内容なのだが、自分のものを、英語ではすべて「Mine」老若男女「Mine」。でも、日本語には、驚くほどの「一人称」が存在していて、せっかくなので、今回、ふんだんに使わせていただいた。言葉って面白い。
サイモン・リカティー(Simon Rickerty)
物心ついた頃からイラストやキャラクターを描きはじめる。2006年、ロンドンの美術大学、ロイヤル・カレッジ・オブ・アート修士課程卒業。デビュー以来、作品が絵本賞の候補となるなど、子どもむけのイラストが高い評価を得ている。主な著書に、『Peas!』(アンディ・カレン/文、2009年)、『I Am Not a Copycat!』(アン・ボンウィル/文、2013年)など。イギリス在住。
中川ひろたか(なかがわ ひろたか)
1995年『さつまのおいも』(村上康成/絵、童心社)で絵本作家デビュー。2005年『ないた』(長 新太/絵、金の星社)で日本絵本賞大賞受賞。その他の作品に、「ショコラちゃん」シリーズ(はたこうしろう/絵、講談社)、『スモウマン』(長谷川義文/絵、講談社)、絵本の翻訳に『あいのうた』『へいわのうた』(ともに講談社)など。シンガーソングライターとして手がけた「世界中のこどもたちが」(新沢としひこ/作詞)、「みんなともだち」などは、広く親しまれている。
イギリス生まれの元気な本。最初に原本を手にしたとき、なんだか〃ありそうでない〃面白さがあったので、ぜひ日本でも刊行してみたいな、って思いました。 本を開くと、赤と青の……ふたりは遊び心を競い合うかのように、ピーナッツをとりあいっこ。私の一番好きなシーンは、やっぱり「Mine」のところです。中川さんがとっても面白い日本語訳をつけてくださいました。ぜひぜひ、お子さんと一緒に楽しんでください。(エ)
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大人も子どもも楽しめる美しいアートなしかけ絵本
部屋のないドア、果物でできた顔、魔女のすむ森……。
だまし絵や間違い探しや、パズルもいっぱい。想像力を刺激する、知的なしかけ絵本。
2005年Oppenheim Toy Portfolio 金賞受賞
2006年V&Aイラスト賞 ショートリスト選出
・訳/荒俣 宏さんからのメッセージ
想像することはたのしい!
「イマジン」って、「思いえがいてください」という意味です。ビートルズのジョン・レノンもこのことばをつかって、世界の人たちが平和にくらすところを想像してごらん、という歌をつくりました。この世界は、うっかり眺めていると、見えなかったり、見まちがえたりするような景色にあふれています。なかなか、ほんとうの姿がわかりません。ところが、想像力をはたらかせて、見かたを変えたり、かくれた意味をさがしだそうとすると、まわりの眺めが一変して、それが見えてきます。イマジン! この本で、想像するおもしろさを体験してみてください。クイズもたくさんはいっています!
ノーマン・メッセンジャー(Norman Messenger)
イギリスのリヴァプールに生まれ、その地で教育を受ける。ロンドンで広告のアートディレクターとして仕事を始め、やがてフリーのイラストレーターに転向。そのイラストレーションは高い評価を受け、グレートブリテンイラスト協会の創立会員にもなる。児童向けの作品としては、レッドブック賞を受賞した『Annabel’s House』や、『かお』(フレーベル館)、『天地創造のものがたり』(岩波書店)などがある。アーティストである妻と、同じくアーティストである二人の息子とともに、グロスターシャーに住んでいる。
荒俣 宏(あらまた ひろし)
1947年東京生まれ。慶應義塾大学法学部卒業。大学在学中より翻訳家として活躍し、コンピュータ・プログラマーを経て、百科事典の編集や著作活動を開始。幻想文学や博物学などに造詣が深く、また稀覯本などの古書や図像の蒐集や研究にあたる。1987年『帝都物語』(角川書店)で日本SF大賞、1989年『世界大博物図鑑第2巻・魚類』(平凡社)でサントリー学芸賞を受賞。訳書や著書多数。児童向けの著書に『アラマタ大事典』『アラマタ人物伝』『アラマタ生物事典』(以上すべて講談社)などがある。
「しかけ絵本」というと、飛び出す立体しかけや、ペーパークラフトのようなものがまず想像されますが、こちらの絵本はもっともっとシンプル。ページが折りたたまれているとか、切り込みが入っているとか、しかけ自体はそれほど凝っていません。ですが、まず絵がすごい! 一見オーソドックスなスタイルの絵に見えて、随所にひねりがあるというか、時々ちょっとどきっとするような何かがあるのです。そういう絵で、「もしかしてこんな世界があったら……」「こんなことがあるって、どう?」とつぎつぎと問いかけてくるのです。原書のタイトルも「imagine」。訳者の荒俣宏さんとも相談しましたが、「イマジン」以外ないね、ということでそのまま使用しました。読む人の想像力をひろげてくれる、そんなしかけ絵本なのです。
まずは、カバーにかかっている帯を、上下に動かして、この「イマジン」の世界を楽しんでみてください。絵本好きの大人の方へのプレゼントにも、おすすめです。
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ゾーヴァ、初めての創作絵本!
おならをする竜を、村人が一致団結して、退治!?
現代ドイツを代表する画家・ゾーヴァが、初めて文と絵を手がけた、おもしろくて美しい絵本が誕生です。
・作/ミヒャエル・ゾーヴァさんからのメッセージ
読者のみなさん、そして子供たちへ
世の中、なにがおかしいって、おならほど笑っちゃうものはないよ、って思う年ごろというのがある。でも、それもやがておさまってしまうものです。ありがたいことにね。ということで、子供のみなさん、そして、この本を手に取ってしまった子供じゃないみなさんも、思いきりエンジョイしていただけますように!
ミヒャエル・ゾーヴァ
1945年、ドイツ・ベルリン生まれ。芸術教育学を学び、画家・イラストレーターとして活躍。1995年、現代を的確に風刺した画家に与えられるオラーフ・グールブランソン賞を受賞。挿絵に『ちいさなちいさな王様』『思いがけない贈り物』『魔笛』、画集に『ミヒャエル・ゾーヴァの世界』『ミヒャエル・ゾーヴァの仕事』などがある。
木本 栄(きもと さかえ)
ロンドン生まれ。ボン大学卒業。翻訳に『トリ・サムサ・ヘッチャラ』『1000の星のむこうに』『走れ! 半ズボン隊』『魔法の夜』『ミルクマンという名の馬』『ミムス宮廷道化師』『14歳、ぼくらの疾走』など多数。那須田淳との共訳に『ちいさなちいさな王様』『飛ぶ教室』などがある。
「ちいさなちいさな王様」のさし絵で人気のあるゾーヴァ氏が、自分のお子さんを夜寝かせつけるときに、聞かせていたお話が、絵本になりました。美しい絵と奇想天外なお話の組み合わせが、とても楽しいです。(T)
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