第16回
こんにちは。絵本作家のえがしらみちこです。
もみじの葉っぱも赤くなって、だんだん冬に近づいていますね。
セーターはまだまだかな…と、思っていたのに急に寒くなったりするので慌てて冬支度をしています。
【イベントいっぱいの秋】
「ハロウィンパレード」や「宿場町祭り」といった商店街のイベントに続き、「えほんやさん」では、ふわはねさんの絵本講座や、たかおゆうこさんのギャラリートーク、絵本セラピーや手芸のワークショップといったプチ講座など…気温も落ち着いてお出かけしやすい秋は、いろんな催しが目白押しでした。
それに加え私自身のワークショップ・講演会など、ちょっとイベント疲れしてきた今日この頃です。
でも、絵本に関心のある方たちが、お話しを聞いて「たのしかった〜」「良かった!」と、満足そうな表情で帰られる様子を見ていると、また色々な企画をやりたいなぁという気持ちがムクムク出てきます。(なにより、私がトークを聞くのが好きなのです)
毎回、トークイベントを開催する際に頭を悩ませているのが「集客」です。
早めに告知をして定員いっぱいに埋まっても当日キャンセルが続出し、かと言って1ヶ月前の告知だと少し遠方の方が予定を組みにくい…。
親子対象のワークショップでは、インフルエンザやノロウイルスなどの感染系の病気が流行ると一気にアウトになってしまいます。
ちなみに、三島市には家庭文庫やよみきかせボランティアの団体がいくつかあるのですが、「えほんやさん」のトークイベントには来ていただけていないようで…。
最初は「告知が伝わっていない?」と思い、チラシを作成して手渡してみたのですが、いまのところ効果はなく。
幼稚園や小学校の先生方も関心を持ってくれるかしらと大量のチラシをお渡ししてもなかなかご参加いただけず…みなさん、いろいろ忙しいのかな。ご興味と合わないのかな…。
日程が悪いのか、告知のタイミングが悪いのか、原因を調べていくつもりです。
それと同時に、最初に考えていた「絵本に関心を持ってくれているだろう」層が大きく外れている可能性もあるので、ちょっと宣伝の対象を考え直そうかなー。
【合理性と豊かさ】
最近、「合理的」なことは良いことなのか…についてよく考えます。
私の新刊『きょうもうれしい』(理論社)は、主人公の「ぼく」が、「おはよう」から「おやすみ」までのあたりまえの日常や、いつもどおりの生活のなかから「うれしい」を探していく絵本です。つい大人が見落としがちな「うれしい」を、子どもは全身でキャッチして味わっています。
それができるのは、時間や合理性にとらわれていないからだと思うのです。
先にある予定を心配したり、明日のために急ぐこともなく、いま目の前にあるものたちと深く付き合うことができる。
大人になってしまうと、毎日がタスクの連続です。小さなの頃のように…なんて言ってられないかもしれないですが、少しだけでも立ち止まって何かを味わう時間を持てたらいいなと思います。
今は、Amazonや楽天でポチッとすると本が買える時代です。クリスマスプレゼントだって色々探せちゃいます。翌日には商品が届いて、探す時間が節約できます。
合理的で便利な生活になったけど、果たして私たちの心はその分豊かなのか…と疑問が浮かびます。
お店の人との会話や商品を手にとった時の高揚感、ラッピングしてもらっている間の時間、それらの「無駄」と排除されることにこそ「豊かさ」が隠れていて、それを手にできる人とできない人がいるんじゃないかなと思うのです。
【現在開催中の原画展】
11月22日(金)〜12月18日(水) 『くるみのなかには』(たかおゆうこ/講談社)
〒411-0858 静岡県三島市中央町4-10 電話:055-900-1052
営業時間:10:00~17:30(木曜日のみ10:00〜15:30)
定休日:毎週火曜
[次回のイベント&原画展]
▪️絵本コーディネーター東條知美
大人のえほん講座「絵本のちから-こどもの生きる力を育む-」
日時:2020年1月11日(土)17:00〜19:00
参加費:2,000円(ドリンク代込)
▪️絵本作家みやこしあきこトークイベント「私の絵本制作」&サイン会
日時:2020年1月19日(日)14:00〜15:30 (15:30〜サイン会)
参加費:2,000円(ドリンク代込)
▪️2020年1月10日(金)〜2月17日(火)絵本原画展『もりのおくのおちゃかいへ』(みやこしあきこ/偕成社)