えがしらみちこ
「はじめました えほんやさん」

第9回 


こんにちは。絵本作家のえがしらみちこです。

暖かい日が続いたかと思うと、急に寒くなる時期ですね。
先日きた強烈な寒気の日には、ついにお客さんが1人も来ない、という体験をしてしまいました。
「絵本が1冊も売れない日はなかった」と発言したばかりだというのに…寒さは商店街の敵!

開店休業状態

【お花見と絵本】

3月〜4月は桜の季節です。
「えほんやさん」から徒歩2分くらいの場所にある三嶋大社には、3月下旬に咲く枝垂れ桜から4月上旬に咲くソメイヨシノまで、15種類の桜が200本あり、屋台も並ぶため花見の人がたくさん集まるという話を聞きました。

年始の初詣ラッシュを体験した私たちは、きっと4月もたくさんくるぞと踏んで、いつもより仕入れの冊数を増やして待機。


ドキドキそわそわ準備していたのですが・・・

予想は大きく外れ、入店してもしばらく店内を見渡してそのまま出て行く人ばかり…。
桜を見た後は、絵本を読む気分にはならないのかなぁ。セレクトがはまらなかったのかしら。
と、モヤモヤする数日でした。

お陰で、大量に発注した絵本が、カフェスペースに山積み状態です。
ゴールデンウィークにはたくさん出てくれるかな、と期待しつつ、購買意欲を予想する難しさが身に染みています。

【「どの絵本が欲しい?」と聞くことについて】

お子様連れのお母さんがよく口にする「どの絵本が欲しい?」という言葉、私も娘が小さい時に言ってしまっていたのですが、そこから始まるやりとりで、お互いが幸せな結末になることって少ないのかも…と考えさせられます。


この言葉、ほんとによく聞こえてきます

子どもが選んだ絵本に対して「それは、字が多いから難しいかも…」とか「それは、小さい子向けの絵本だから…」と言って結局は、親が選んだ絵本を買っちゃったり、買わないで出て行く方の多いこと!

そういう小さなやりとりでも不完全燃焼感が溜まったり、「ママは私が選ぶものを受け入れてくれない」と思ってしまうのではないかな…と、客観的に見ていて少し悲しくなる時もあります。

でも、私もやっちゃってました。
結局、「自分がOKだと思う絵本を選んで欲しい」「自分に適した絵本を、自分でわかっているはず」と、よく分からない期待をしていたのだなと思うのです。
それに気づいてからは、「どれが欲しいって聞いたのに、買わなくてごめんね。」と言うようにしたのですが「どの絵本が欲しい?」と、聞いたからには、それを受け入れたほうがいいのよね、と思っています。


そう言いつつ、お菓子を買う時も、スーパーで選ばせておきながら、最終的には口をだしている未熟者です。

子育てって、人間力が鍛えられるなぁと「えほんやさん」にみえるお客様からも学ばせていただいています。

【『すずちゃんののうみそ』作者の竹山美奈子さんトークイベント】

最近、テレビでも話題になっている『すずちゃんののうみそ』という絵本。


これは、自閉症スペクトラムのすずちゃんのお母さん(竹山美奈子さん)が、娘さんと同じ保育園に通うお友達に、自閉症のことをわかってもらうためにつくった紙芝居が元になってできた絵本です。

竹山美奈子さんは「えほんやさん」のある静岡県三島市にお住まいで、お店にもよく遊びに来てくださっていました。
4月2日が自閉症啓発デーということで、竹山さんから読み聞かせの際にお話しさせて欲しいと申し出があったのですが「せっかくだから、トークイベントもしましょう!」ということで原画展も計画し、とんとん拍子でイベント開催まで進んでいきました。


「えほんやさん」が始まって、2回目のトークイベントでした。

竹山さんがお話している様子

絵本をつくることになったきっかけや『すずちゃんののうみそ』を読み聞かせした後の子どもたちの反応、そしてみんなから逆に教えてもらったことなど、学ぶことがいっぱいの1時間半でした。

なにより竹山さんのお人柄が素敵で、みなさんもきっと好きになったんじゃないかなという空気が漂っていました。


前回は私がトークをしたので、客観的に見られていなかったのですが、終始アットホームな雰囲気で、20名規模のトークイベントは、一体感やあたたかさが「えほんやさん」らしくて良いなと思いました(自画自賛)。



みなさんにアンケートのご協力をいただいたので、一部をご紹介…

★自閉症の方だけでなく、全ての方に当てはまる部分も多く、特に今、0歳児の子育てをしている私としては、嬉しい内容ばかりでした。
「同じってうれしい、違うってたのしい」この言葉は、とても響きました。子どもにも伝えていきたいと思います。

★障害のある子も、健常な子もいろいろレベルがあるということを改めて知りました。
「困った子」ではなく「困っている子」という表現の仕方で、認識が強まりました。日常的に少しずつでも触れていきたい課題です。

★障害について理解できている気でいましたが、今回お話を聞いてぜんぜんわかっていなかったな、と思えました。
とてもわかりやすくて、お話を聞けてよかったです。


トークイベントが終わって数日してからも「もう一度聞きたい」「知り合いにぜひ聞いてほしい」というご感想をいただいたので、嬉しくなってまた企画させていただくことにしました!

◆日時:2019年6月8日(土)18:00〜
◆場所:えほんやさん(三島市中央町4−10)
◆参加費:1,500円(ドリンク付き)
◆定員:20名(要予約)

http://tenkiame.com/ehonyasan/?p=1131


【原画展開催中!】

えがしらみちこ絵本原画展『なきごえたくはいびん』(白泉社)
会期:~5月13日(月)(火曜定休)
時間:10:00~17:30(木曜のみ15:30クローズ)


これから予定の原画展

◆2019年5月15日(水)〜6月17日(月)
『オフロケット』(ザ・キャビンカンパニー/白泉社)

◆2019年6月19日(水)〜7月23日(月)
『ひよこ』(こがようこ/大日本図書)

えほんやさんホームページ
↑お店のイベント情報などを随時アップしています。




おすすめの絵本

  • パンダ なりきりたいそう

    パンダ なりきりたいそう

    いりやまさとし/作

    「パンダなりきりたいそう はじめ!」
    何かになりきるのって、たのしい!
    さあ、絵本を見ながら、パンダといっしょに、おもいっきり体をうごかそう!

  • くぼた式 脳をきたえる おりがみマラソン 100

    くぼた式 脳をきたえる おりがみマラソン 100

    講談社/編
    久保田 競/監

    巻頭口絵の100項目のチェックシートにしたがって、すこしずつトレーニングを積んでいきましょう。しぜんと手先が器用になり、脳がきたえられる一冊です。

  • もったいないばあさんかるた

    もったいないばあさんかるた

    真珠 まりこ/著

    生活の中のいろいろな「もったいない」を題材とした読み札・絵札46組。楽しく遊びながら、「もったいない」を感じる心が自然にそだちます。

  • 遊んで学べる 神奈川県民ジモトかるた

    遊んで学べる 神奈川県民ジモトかるた

    シゲタ サヤカ/作・絵

    「あつぎで シロコロ 食べてみた」
    「いせはらの とうふのおいしさ つたえたい」
    神奈川県のジモト民ならおなじみのネタや意外な話題が盛りだくさん。横浜、川崎、相模原から三浦半島、湘南、箱根まで、ジモト自慢が満載です。神奈川県の地理を遊びながら学べる、ジモト愛100パーセントのかるた!

  • 決定版 1日10分で えがじょうずにかけるほん 3さい~6さい対象

    決定版 1日10分で えがじょうずにかけるほん 3さい~6さい対象

    あきやま かぜさぶろう/作

    もののかたちをとらえ、○、△、□などかんたんな形をつかって、いろいろな絵が描ける、魔法のメソッドを1日10分でたのしもう!

  • くぼた式 脳をきたえる うんぴつ ひらがな トレーニング

    くぼた式 脳をきたえる うんぴつ ひらがな トレーニング

    講談社/編
    久保田競・久保田カヨ子/監修

    直線や曲線、ジグザグ、らせんなどの線を書く「運筆」の訓練をつづけると、文字を書くときに、手指をやわららかく 思いどおりに動かせるようになります。 100のトレーニングを積んでいけば、しぜんと「ひらがな」を書けるようになり、脳がきたえられます。

  • どこ? もりの なかの さがしもの

    どこ? もりの なかの さがしもの

    山形 明美/作
    大畑 俊男/撮影

    1冊の本がつれていってくれたのは、不思議なさがしものの森。動物たちの歓迎会、妖精のピクニック、洞窟の先の奇妙な屋敷。さあ、さがして見つけて追いかけて!

季節の絵本