読み聞かせ

「つかまえた!」の読み聞かせのコツ

おはなし隊隊長 佐々木貴美子

「たんぽぽのわたげ」を「てんとうむし」がつかまえて、その「てんとうむし」を「とかげ」がつかまえて……。好きなものをどんどんどんどんつかまえて……。そして、最後にみんなをつかまえるのは、だれかな?

小さなものから大きなものへ「つかまえる」「つかまえられる」、シンプルだけど、それぞれの思いがいっぱいつまった行為。それをくり返していくこの絵本は、声に出して読むといっそう体感が増します。
また、鈴木まもるさんの絵は子どもの表情がとても優しく、色彩豊かな色鉛筆のタッチが春のあたたかさを醸し出していて、この季節にピッタリの1冊です。

奈良県の幼稚園の子どもたちに、そんな思いを届けてみました。

最初に「つかまえられる」のは、「たんぽぽのわたげ」……。その最初のきっかけを作ったのは……。 扉の男の子が「たんぽぽのわたげ」をふーっと吹いてとばすところをしっかり見せます。一緒にいるねこの視線もわたげを追っています。

「たんぽぽのわたげ」は小さいけれど、最後は生命の起源にまでさかのぼるような、大きな大きな旅のはじまりです!

「たんぽぽのわたげ」や「てんとうむし」、小さなものは、軽く指で指してあげると、後方の子どもたちにもわかりやすいですね。

くり返しの「つかまえた!」は、好きなものを「つかまえる」という楽しい気持ちを表現しながら、そして、次ページへの展開の楽しさをつないでいきながら、リズムよく読んでみましょう!
「つかまえた!」と思ったら、今度は自分が「つかまえられて」、それが次々につながっていくテンポの良さ、リズムが、読み聞かせを一層楽しくしてくれます。

そして、よ~く見てみると、次に「つかまえる」動物(もの)の影が左の隅に見えています。それを心の中で感じながら、次に○○が来るぞ~と思いながら読むと、展開がよりスムーズです。

また、「つかまえた」時の擬態語が、「つかまえられる」動物(もの)によって、そして、その動物の大きさによって、異なっています。擬態語の面白さは、この本の大きな魅力のひとつ!
読み進めていくうちに、動物が大きくなるにつれて、擬態語の文字もどんどんどんどん大きくなっていきます。
文字の大きさに合わせて読み方や声の大きさを変えると、よりイメージが膨らみます。

「おとうさん」が出てくるまでは、日常の想定内。

でも、その次にくるのは……、なんと「くま」。おおきな「くま」の登場で、子どもたちのテンションも次第に高まっていきます。

「くま」でおしまいかしら?
と言いながら、少しページをずらして見せてあげます。
予想外の「ぞう」「くじら」の登場で、さらに子どもたちのテンションは上昇!

「おかあさん!!」。子どもたちは大喜びで元気よく答えてくれます。

「よーいしょ!」と、「たんぽぽのわたげ」から「くじら」まで、みんなをつかまえた力強い「おかあさん」に子どもたちのテンションも最高潮!
「おかあさん すごーい!」の声があちこちから聞こえてきます。

最後にもう一度ゆっくり表紙を見せてあげます。
てんとうむし→とかげ→ねこ→男の子→くま→お父さんと、順につかまえていることが改めて確認できて、子どもたちの心に「つかまえた!」のおはなしが、より深くじんわりと届きます。

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