読み聞かせ

『ピカゴロウ』の読み聞かせのコツ
第37回絵本新人賞受賞作品です。
カミナリの子どもピカゴロウが、空から落ちて、ひなちゃんという女の子と出会い、二人の友情により無事に空に帰って行くお話です。
ピカゴロウの心情の変化を受け止めながら読むとよいでしょう。
この本は、見開きで一枚の絵になるページが多いですし、二人の表情がとても愛らしくて可愛いので、絵をよく見せてあげてください。

表紙タイトルと作家名を読みます。
主役のピカゴロウが全身大きく描かれていて、その可愛い表情から、このカミナリの子とお友だちになれそうな感じがもてるように、にこやかに本を見せます。

本を開いて見開きから、ページをめくり タイトルを読みます。
このページからお話が始まるのでタイトルのあと、一呼吸おいて、光が急にきた感じで「ピカッ!」を読みます。
次のページでは、ピカゴロウが落ちてくるシーンになります。

「ゴロゴロゴローッ!」と早口で、転がってきた感じを出しながら読みます。

次はひなちゃんとの出会いのシーンです。ちょっとビックリして話しかけるひなちゃん。元気なピカゴロウ。
そして、
ひなちゃんが名前をつけてあげることになります。ひなちゃんの台詞のあと、少し考える間をとります。
そして、『ピカゴロウ』と読むときは、ひらめいたように、読みます。

二人の自己紹介のあと、ピカゴロウが雲の下を見るのが大好きだというシーンがあります。
ここは、ゆっくり見せてあげてください。
子供たちは自分が雲の上にいる気持ちになり、救急車や消防車やパトカー等いろいろなものを見つけて、声をだして言ってくれたりします。
子供たちが楽しめるページです。
覗きすぎて落ちてしまったピカゴロウが、家に帰れるか、心配な気持ちを少し声のトーンを下げて読みます。
ひなちゃんも心配そうに「どうするの?」と聞きます。
ピカゴロウは、「くもをよぼう」と言います。自分はカミナリだから雲を呼ぶのだという感じで太鼓を打ち、「くもこいくもこいくもこい~」と一生懸命に、読みます。

しかし、小さな雲しかこない。困った表情になり、「だめだ!こんなのじゃ!」と残念な気持ちを出します。そして、必死になって雲を呼びます。
ひなちゃんが、「わーっ!おうちがびしょびしょになっちゃうよー」と読んだあとも続けて、「くもこいくもこいくもこい~」を読み続けて、そのまま次のページにいきます。一生懸命に読みます。
絵もよくみせてください。
おおきな雲がやってきません。子供たちもどうなるんだろうと気持ちを寄せてくれます。

ピカゴロウは、自分は下手くそで大きな雲がやってこないと泣いてしまいます。ここは、悲しそうに読み、次のページで、励ます感じを出して、ひなちゃんの台詞を読みます。
「できないよ」というピカゴロウに、ひなちゃんがひらめいたように、「ちょっとまってて」と読み、少し間をおいて、ページをめくります。
「ふたりならできるもん!」
ここから舞台が変わるようにおはなしが展開していきます。
キッパリと読みます。
そして、二人一緒に雲を呼ぶことになり、ピカゴロウが元気を取り戻してくる様子がわかるように「うん!」と読みます。
「せーのっ!」は、二人で声を合わせて言っている感じを出します。
そして、すぐにページをめくります。
しっかりと、「くもこいくもこいくもこい~」を読みます。

そして、「ゴロゴロゴロー」は大きな声で読みます。

次のページでおおきな雲がやってきたときは、嬉しさいっぱいの「やったー!」です。大きめに読みます。でも、過剰に表現しなくても、子供たちがそれぞれの心でしっかり、やったー!の気持ちになっているでしょう。
「ひなちゃんとやったらできた!」では、すっかり元気を取り戻しているピカゴロウになっているように読みます。
そして、ひなちゃんに感謝の気持ちをこめて、「ありがとう」と読みます。

ピカゴロウが帰るとき、今度はひなちゃんがさびしい気持ちになりなります。「いっちゃうの?」にそんな気持ちをこめて、読みます。
そして、今度は、ピカゴロウがひなちゃんを励ますように、ひなちゃんにつけてもらった名前を大事に思い、お父さんとお母さんに教えるのだと言います。

お互いの心に忘れないという思いをもち、友だちになった二人、淡々と読みます。
最後は、ひなちゃんの日常にもどり、ピカゴロウがやってきたらいいなと思うひなちゃんの気持ちになり、静かに読みます。
子供たちは、よくみていて、ひなちゃんのお絵かきの絵がピカゴロウだということに気づき、言ってくれたりもします。
ひなちゃんと同じ気持ちになっているのかもしれません。
余韻があたたかいおはなしです。
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