読み聞かせ

『まよなかのせおよぎ』 の読み聞かせのコツ

おはなし隊隊長 猪口まり子隊長

第40回講談社絵本新人賞を受賞した話題作。
「まよなかのせおよぎ」…絵とタイトルからして夢なのか? ファンタジーなのか? 不思議な世界観が感じられます。静かな時の流れの中で、ふわふわした優しい気持ちにしてくれる絵本です。

「きょうは ちっとも ねむれない」

……そんな時ありますよね、フー。

「うん?」 「あれぇ?」

ゆっくりと間をあけて……、次の「およいでる!」の驚き感が引き立つように読みます。

「ねえ、まって」 「えっほ えっほ」 「まって まって」 「ねえ、どこまで いくの?」

あわてておいかけるように、問いかけるように読むといいですね。

「あぶない! そっちに いくと ぶつかっちゃう!」

ちょっとあせった感じで……。

「あっ、くるっと まわった……」 「かべを けった……」 「また まわった! また けった!」

少しずつ高揚感を高めていきます。そして、

「わぁ~……!」

最後は感嘆のことば!


いきなり「え?」 おどろき!
「わっ」 「うゎー!」 「わっわっわ」

女の子も、いつの間にか自分の身体が浮かんでいることにビックリ!
そして、

「……あれ?」

驚いた様子を表現してみましょう。

「およいでるー!」

ここでは感動もMAX! ここの「およいでるー!」は文字も大きく書かれていますので、少し大きな声で読んで感動を表現してみましょう。


そして、ゆったりとした、せおよぎ気分で、

「おっと、あぶない きを つけなくっちゃ」「みつからないように そーっとね」

少し声をひそめて読みます。

今度は大きな声で呼びかけます。

「おーい おきて! みんな いっしょに およがない?」「ちょっと こわいけど……おもいきって えいっ!」

背泳ぎを楽しんでいる女の子、そして…、優越感いっぱいで

「ほら、できた!」

自分でないだれかも夜空を泳いでいるのに思いをはせるように

「ひょっとしたら、どこかで だれかも」「およいでいるのかな」

女の子がまよなかの空をゆったりと泳いでいる感じを表すように、ゆっくりよんでじっくり見せてあげてください。

ここからはさらにゆっくりと間をとって読みます。

「あれ、 なんだか  とっても」 「ふわぁ」   「……」

せおよぎさんに連れられていく女の子。

テキストのないページもしっかりと絵を見せてあげてください。あれ、女の子が窓から…。

寝言のように

「ねえ、こんどは どこに いく……?」

ベッドの上で泳いでいる女の子……。

ねむれましたね……。

繊細な描写がとても素敵な絵本ですが、大勢の子どもたちへの読み聞かせではちょっと遠目でわかりにくいページがあるかもしれません。でも、大げさな表現はいりません。
女の子の表情がとても豊かに、その時々の状況、感情を物語っていますので、読み手も女の子の気持ちになって読んでみてください。聞き手もいつの間にか、まよなかの空をせおよぎしている気分になっているかもしれませんね。

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