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ようちえんの おひめさま
ルッキオとフリフリ おおきなスイカ
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オチビサンの ひみつの はらっぱ
ちいさなタグは おおいそがし
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クジラにあいたいときは
全国訪問おはなし隊 絵本の読みきかせガイドブック DVD付き
クジラにあいたいときは 全国訪問おはなし隊 絵本の読みきかせガイドブック DVD付き
2歳のどれ? クイズ たべもの
3歳のなあに? クイズ たべもの
2歳のどれ? クイズ たべもの 3歳のなあに? クイズ たべもの
じぶんでつくる シールえほん きょうりゅう
恐竜100
じぶんでつくる シールえほん きょうりゅう 恐竜100
 
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(ほろほろ鳥)6月の編集後記

いま絵本新人賞の選考が佳境を迎えていますが、新人賞に応募されるメリットは、賞を取ることだけではありません。今月刊行した『ルッキオとフリフリ 大きなスイカ』は、選からもれましたが、読んだ者に強いインパクトを与える作品でした。それがご縁となって担当者との長い「熟成期間」を経て満を持しての刊行となりました。ぜひ、本屋さんで手に取って見て頂ければ、このふしぎなインパクトを共有していただけると思います。さて、長らくご愛読いただいている『講談社 絵本通信』ですが、この形での更新は、これが最後。スマホからも見やすく、SNSやツィッターなどとも連動して大幅に、リニューアルします。今よりもっと、こまめに情報発信できるようになります。またリニューアルを記念してプレゼント企画もありますので、ぜひぜひチェックをよろしく御願いします。(ほろほろ鳥)

 
次回は2014年7月31日更新予定です。
 
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イラスト/高島尚子

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決定版 心をそだてる はじめての日本の歴史 名場面101 クリックして下さい。本書の一部がご覧になれます。

『決定版 心をそだてる はじめての日本の歴史 名場面101』
◆小和田哲男/監修
◆西本鶏介、舟崎克彦、岡田好惠/著
◆11月30日発売予定
◆対象年齢:小学校中級から
調べ学習を楽しく!/日本史の基本を知りたいとき
内容紹介
歴史って、こんなにおもしろい!
●「知っておきたい日本史のいろは」をテーマに、史実だけにかぎらず、
語りつがれている有名な伝説も掲載。
●現代の一流作家・画家による質の高い文章と絵で構成。
お子さまの豊かな感性をはぐくみます。
●さらにくわしい説明や資料をまとめたコラムつき。
豊富な情報でお子さまの「もっと知りたい!」にこたえます。
●本書でとりあげた出来事がひとめでわかる年表と、
昔の国名と現在の都道府県名入り地図で理解をたすけます。
担当者のうちあけ話
 企画立ち上げから早2年、文字通り、“「はじめての日本の歴史」の決定版”ができあがりました! 学校の授業で習って以来、日本史と縁の薄い生活を送り、あらゆることをきれいさっぱり忘れていた身にとっては、まさに「はじめての日本の歴史」と言っても過言ではなく、一番はじめの読者として、どの名場面の話を読んでも「へぇ〜」と言いっぱなしの編集作業でした。
歴史というと、とかく「暗記物」というイメージで見られがちですが、“年号”という記号ではなく、「こんなことがありました、こんな人がいました」という“物語”を入り口にしたら、歴史ってもっともっとおもしろいのに! ……というのが本書の企画意図。というわけで、これから“歴史界”に足を踏み入れようとするお子さんたちには、ぜひともこちらの入り口から入っていただきたい。そして、基本をおさえておけたら嬉しいんだけど、ハテどこから手をつけてよいものか……と、広大な歴史界の前で呆然とたたずむ大人の皆さま(私です)にもおすすめです。名前だけは聞いたことあったけど、それはこういう話だったのか、とか、この時代だったのね、とか、断片的だったうろ覚えの知識が、すっきりはっきりと整理整頓されておさまったような感覚はなかなか気持ちのよいものでした。
さらに、日本史だけでなく地理にも疎い私は、さんっざん文章で読んでいたくせに、巻末の「旧国名&現都道府県名地図」を見て、「壇ノ浦ってここかあ!」と改めて納得……。かように隅から隅まで楽しめる老若男女におすすめの本なのです、ハイ。(ス)

【特別企画】私のイチオシ名場面
「ひよどりごえ」「桶狭間」「墨俣一夜城」に「松の廊下」……歴史には心躍る名場面がいっぱい! 今回は『決定版 心をそだてる はじめての日本の歴史 名場面101』の刊行を記念して、編集部全員に「私のイチオシ歴史名場面」をアンケートします。

 編集部イチ歴史好き(たぶん)の私。推したい名場面がいっぱいあって、相当迷いましたが、やっぱり1番は「信長と道三の会見」かな。会見場までの道中、「うつけ者」の評判通り、おかしな格好でやってくる信長を道三は物陰から垣間見ます。が、いざ会見の場に信長はビシーッと身なりを整え、別人のごとく凛々しく現れる……。このメリハリ、緩急、ああ、なんてカッコいいんでしょう! そして「マムシ」と呼ばれた稀代の策士・斉藤道三はこの会見後、「自分の息子たちは信長の門前に馬を繋ぐことになるだろう」と信長を称えます。凄い奴同士の心がピリッと通じる瞬間……。ああ、歴史ってなんて面白いんでしょう!(N)

「四千万歩の男」を100字以内で説明せよ。
これは、わたしが講談社の入社試験を受けたときに出た問題のひとつです。正解は、「伊能忠敬を描いた井上ひさしのベストセラー小説のタイトル。四千万歩とは、伊能忠敬が日本地図を作成するために日本全国を実測した際歩いた歩数のこと。」ぐらいのところなのでしょうが、このときのわたしには何の知識もありませんでした。まわりの人々がエンピツを走らせる音だけが聞こえてきます。「何か書かなきゃ。何か。」じりじりしながら、全身全霊で集中しました。何分たったのでしょうか。目の前にぼーっと、背中をまるめて、せわしなく歩く男の姿が浮かんできました。伊能忠敬の霊……なんてことがあるわけはなく、それはただの試験官。けっきょく書けたのはこんな答えでした。「超短足の男の話。人が1歩で歩くところを4歩かけてしまう。したがって通常の人の一千万歩分にすぎない。大仰な割には実は少ない。」ごめんなさい伊能忠敬さん!!!!!! けっきょくちゃんと井上さんの本を読んで、伊能忠敬のことと知ったのは、入社が決まってからのこと。でも、どんな歴史の名場面より心に残っています。(ほろほろ鳥)

 私のというか、子豚1号の発言ですが。この夏、京都に出張。「五条の橋はどうだった?」義経大好きの彼にとっては、京都=五条大橋。見に行って当然だと思っているわけです。もうひとつ。「○○が立往生しちゃってね」と言ったら「立ったまま死んだの?」。弁慶が立ったまま死んだことに由来する言葉でした。(チ)

 歴史って、勉強していても、遠い時代の遠い話って感じで、あまりピンとこないですよね。でも、鎌倉の鶴岡八幡宮の大銀杏(源実朝がその銀杏の木に隠れていた公暁に暗殺された)などを実際に見たり、触ったりすると、この木がその歴史の場面を見ていたんだなあと不思議な気持ちになります。今も残る仏像や神社仏閣の建物は、みな歴史の生き証人、言葉が話せたら、なにを語るのかなあと思ったりします。(K)

 ごめんなさい。不得意分野のため場面なんてとても出てきません。子どもの頃、どの時代が気になってたっけ、とむりやり思い出すと、邪馬台国、卑弥呼でしょうか? とにかく名前が名前だから、子ども時代、習い始めの歴史の中でキョーレツに印象深かった。女王っていうのも、まるで日本じゃないよその国みたいで、事実というよりファンタジーちっくなのが魅力的だった。ちなみに10年来の親友がヒミコという名前です(字は違うけど)。お粗末。(J)

 夏の大阪城へ行ったときのこと。様々な展示が並ぶなか、「この人たち、騎馬隊じゃないのに大きい荷物かついで走ってるよ、大変だね〜、でも何持ってんだろね」とのんきに大坂夏の陣をミニチュア人形で再現したジオラマを見ていた友人と私。一瞬ののち、「……もしかして首?」しかし広島城で鎧兜を身につけてみたときにしみじみ思いましたが、あんな重いもの着て戦うなんて、武士ってすごい……。(ス)

 私にとっての歴史名場面は、非常にマイナーではありますが、江戸時代後期、大黒屋光太夫がロシア・ペテルブルクの宮殿で女帝エカテリーナに謁見する場面です。正確に言うと、井上靖原作の映画『おろしや国酔夢譚』のその場面です。ロシアの東の果てに漂着した彼ら一行は、帰国を願い出るために、実に9年をかけて広大なロシアを横断しました。私は学生時代、シベリア鉄道に乗ったことがありますが、あの距離は鉄道に乗っていても気が遠くなるほどです。それを、ソリで移動したとは……。学校で習うと、まるで日本史と世界史が別々に存在していたような気分になりますが、当然、同じ時間が流れていたはず。国と国の歴史が交わりはじめるときには、個人のとてつもない苦労があったことを思うと、いつも胸が熱くなります。(若)
【特別企画】私のイチオシ名場面
関連図書
決定版 心をそだてる はじめての伝記101人 決定版 夢をそだてる みんなの仕事101
決定版 電車大集合1338点 決定版 まんが日本昔ばなし101
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『のりおの ふしぎな ぼうえんきょう』 クリックして下さい。本書の中がご覧になれます。

講談社の創作絵本
『のりおの ふしぎな ぼうえんきょう』
◆平田昌広/文
◆平田 景/絵
◆読みきかせ:4歳から ひとり読み:6歳から
読み聞かせにぴったり/楽しい気分になりたいとき/
寝る前に

この本のレビューを読む
内容紹介
月がかわるともらえる、前月のカレンダー。
これをぐるぐるまくと、ふしぎな望遠鏡のできあがり。
いつもの風景もちがってみえます。
でも、これだけじゃつまらない。
ここに「むかしむかし、そのむかし」と書いてみたら……。
時間を自在にこえてのぞける望遠鏡ができちゃった!
作者からのメッセージ
・文/平田昌広さんからのメッセージ

「彼らはおとなには見えないなにかを見ている!」
きょうも海辺をふらふら散歩していると、どうやら遠足らしい幼稚園児の集団に遭遇。
男の子が数人、砂浜を全力疾走している。
ひとりが両手で双眼鏡をつくり空を見上げる。そして叫ぶ。
「あれを見ろ!」つられて、ほかの子も双眼鏡で空を見る。
「UFOだ」「宇宙人が攻めてくる」「逃げろ」「逃げるんだ」
わたしにはなにも見えない。ヘリコプターなら見えたけど……。
でも、まちがいなく彼らは見たのだろう。
もちろん、この絵本ののりおが見た世界も、きっとあるにちがいない。

・絵/平田 景さんからのメッセージ

「かーちゃん。月っ! 月っ! とまった! 動いた!」
鼻水ズルズル娘を病院につれてったら暗くなっちゃった帰り道。
信号待ちのたびに「どれえー?」「どこー?」と首をふるので、ムチウチになったらどうすんのと思いながらコキコキこいでいると。
「あっ!」「こんどはなに〜?」「月の中にいたよ」「何が?」「貝。」
……うさぎっていってほしかったよ。かーちゃんは。なによ。貝って……。
のりおはまるめたカレンダーの中に楽しいことがたくさんみえます。
のりおのかーちゃんもみえます。
よんでくれたみんなは、何がみえたのかおしえてほしーなー。
まさかっ!? 「貝」?……(汗)
著者紹介
平田昌広(ひらた まさひろ)
1969年、神奈川県生まれ。調理師免許所有。

平田 景(ひらた けい)
1970年、北海道生まれ。溶接免許所有。

現在、夫婦で絵本創作と子育てに励む日々を送っている。コンビを組んだ絵本作品に、『なっちゃんの ほくろスイッチ』(講談社)、『ピーマン にんじん たまねぎ トマト!』、『ひもので ございっ!』(ともに文化出版局)などがある。また、『とうちゃんは かんばんや』(平田昌広/文 野村たかあき/絵 教育画劇)や『みどりがめ ゆうゆうの びっくりおさんぽ』(志茂田景樹/文 藤井景/絵 KIBA BOOKS)など、それぞれ独自の活動もおこなっている。

●平田昌広と平田景のホームページ
http://www.office-make.com
担当者のうちあけ話
先日、この作品の絵を描かれた平田景さんから、この本ができるまで、企画から1年半もかかっていると教えてもらいびっくりしました。わたしが担当を前任のオイラさんから引き継いだのは、今年の7月のこと。

わたしは最後の仕上げを担当させて貰ったにすぎませんが、景さんは、その間でも1回、自ら絵の全面描き直しをなさっています。実際、これを描き上げるまでにボツにした原稿は、厚さ5センチ以上にもなるとのこと。
「少しでもいい本にしたい」というその熱意と根性にはほんとうに頭が下がります。

また、この本が出来上がるまでには、じつに大勢の人のアドバイスやご意見を参考にさせていただきました。なかでもジュンク堂書店の市川さんには、企画のごく初期の段階からひとかたならぬお力添えをいただきました。有難うございました。

ここにお一人お一人のお名前をあげることはできませんが、事前の読み聞かせのモニターになってくださった、みなさまにもこの場を借りて感謝を申し上げます。

モニターのみなさまからいただいた、ご意見や読み聞かせのコツは、「読み聞かせ」のページに載せていますので、ぜひご覧になってください。
これを実行したところ、うちの息子と娘に大受け。この本に出てくる呪文を日常的にとなえているというのは、ほんとに事実です。
(ほろほろ鳥)
読み聞かせのコツ
関連図書
なっちゃんの ほくろスイッチ
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『おばあさんになった女の子は』 クリックして下さい。本書の一部がご覧になれます。

『おばあさんになった女の子は』
◆石井睦美/文
◆宇野亜喜良/絵
◆対象年齢:小学校高学年から
プレゼントに/女の子に/大人の絵本
内容紹介
女の子が手にしたのは、昔ママが読んだ絵本
少女から大人へ、大人から少女へ——
時をこえるお話
作者からのメッセージ
・文/石井睦美さんからのメッセージ

本は不思議です。読みはじめのあたりでは、本を読んでいるじぶんがたしかにいるのに、お話のなかにはいりこめばこむほど、いま感じているこの感覚が、じぶんのものなのか主人公のものなのかわからなくなり、やがてそれを感じているじぶんまでがいなくなってしまったみたいな感じになるのです。
それで(?)、本を読む女の子の話を書きたいと思いました。書きはじめたら、女の子が読んでいる本のおばあさんが本から出たいと言い出して、書き手のわたしをびっくりさせました。
長いあいだあこがれていた宇野さんと組むことができて、すごくしあわせです。

・絵/宇野亜喜良さんからのメッセージ

書物の中にはいろんな人物や、いろんな人生が生きている。石井睦美さんのテキストは、“絵本の中の絵本”の人物が外へ出てきてしまう。絵本という世界にもう一つの世界からの来訪者が登場するのである。読者は二つの世界をまたいだ人物に出会うことになるわけである。
このアイデアが面白くて、だから、その面白さが読者に伝わるように、まず読者が気持ちを仮託できる女の子を鉛筆で描くことに決めた。そして絵本の中の絵本から出てきてしまうおばあさんはペンで描くようにした。
自分が歳とっているのが不満で、おばあさんはこの“絵本の中の絵本”の前のほうのページに戻って若くなっていく。主人公の女の子くらいに若くなりすぎてしまって、もう一度もう少し後の青春時代に戻してもらったりする。一冊の絵本の中でいろんな時間が交差する。そんなたいへんな事件が、女の子一人の静かな時間の中に発生する。女の子の中のちょっと感傷的な時間や、ちょっとやさしい思いを、絵で描いてみたいと思ったのだった。
著者紹介
石井睦美(いしい むつみ)
神奈川県生まれ。フェリス女学院大学卒業。毎日新聞小さな童話大賞、新美南吉児童文学賞を受賞。主な作品に『卵と小麦粉それからマドレーヌ』(BL出版、ジャイブ)『てんしちゃん』(絵・南塚直子/小学館)『レモン・ドロップス』『白い月黄色い月』(ともに小社)などがある。大人の読者向けに駒井れんの筆名で著した『パスカルの恋』(朝日新聞社)は、2003年の朝日新人文学賞を受賞するなど、活躍の幅をひろげている。また、翻訳を手がけた『ジャックのあたらしいヨット』(作・サラ・マクメナミー/BL出版)は2006年、第53回産経児童出版文化賞の大賞を受賞。

宇野亜喜良(うの あきら)
1934年愛知県生まれ。名古屋市立工芸高校図案科卒業。カルピスの広告課、日本デザインセンター、横尾忠則、原田維夫と設立したスタジオ・イルフィル、スタジオ・Reを経てフリー。日宣美特選、日宣美会員賞、講談社出版文化賞挿絵賞、サンリオ美術賞、赤い鳥挿絵賞など受賞多数。1999年紫綬褒章受章。主な出版物に絵本『あのこ』(文・今江祥智/理論社)『あかるい箱』(文・江國香織/マガジンハウス)『エスカルゴの夜明け』(文・蜂飼耳/アートン)『白猫亭』(小学館)『オリーヴの小道で』(文・今江祥智/BL出版)エッセイ集『薔薇の記憶』(東京書籍)など。小説の挿絵、人形制作、書籍の装画・装丁、舞台・映画のポスター等作品多数。
担当者のうちあけ話
 人気児童文学作家である石井睦美さん、大御所イラストレーターの宇野亜喜良さん、このお二人は旧知の間柄ながら、作品でご一緒したのははじめて、というのが今回の絵本。こちらは、『飛ぶ教室』という雑誌に掲載されたお二人の作品をもとに、発表当時より数ページボリュームアップして完成しました。
内容は、女の子とおばあさんのお話——それが、ページを行きつ戻りついつのまにか変わっていく、ちょっと不思議なストーリー。“女の子どうし”っていいよね、ついそんな気分になってしまいます。そして宇野さんの描く女の子は、かわいくて、わがままで、つっけんどんで、繊細で……つかみ所のない、女の子エッセンスが凝縮されているようで、ドキリ。
また、縦書きの文章は右開き、横書きの文章は左開き、という本の世界の約束事も、この絵本のちょっとした仕掛けになっています。この絵本は右開きですが、左から読んでいくと、そこには別の物語がちらりと見え隠れする……そのお話を想像するのも、この絵本の楽しみ方のひとつかもしれません。(J)
関連図書
白い月黄色い月 レモン・ドロップス
ページの先頭へ
『しろくまボビーと はじめての ゆき』 クリックして下さい。本書の一部がご覧になれます。

世界の絵本
『しろくまボビーと はじめての ゆき』
◆マリー・ジョゼ・サクレ/絵
◆ピエール・コラン/文
◆木本 栄/訳
◆対象年齢:幼児から
冬の夜の読み聞かせに/TVを消してお話したいときに
内容紹介
はじめて雪を見たしろくまのぬいぐるみ・ボビーは、外へ探検に出かけます。
でも、どんどん雪がふり、せっかくのこしてきた足跡が、みな消えてしまったのです。
さあ、いったいどうしたら、ボビーは家に帰れるのでしょう?
作者からのメッセージ
・訳/木本 栄さんからのメッセージ

「おもちゃのチャチャチャ」でも歌われているように、ぬいぐるみやおもちゃが夜、子供の寝ている間に自由に、活発に動きまわることはよく知られていることですが、ボビーのように勝手に外へ出かけちゃうなんて! シロクマとしては一度、雪にさわりたくてしょうがなかったのでしょうが。ただ、ずっと家のなかでぬくぬく暮らしてきたお坊ちゃまシロクマですから、厳しい自然のなかではひとたまりもありません。親切な野生の動物たちに出会わなかったら、いったいどうなっていたことやら……? 最後に、フクロウに空を運んでもらうシーンは爽快でとても印象的です。これに懲りるどころか、ボビーくんはやみつきになってまた出かけてしまうのではないかな、と心配です。
著者紹介
マリー・ジョゼ・サクレMarie-Jose Sacre
絵を担当したマリー・ジョゼ・サクレは、1946年ベルギーのバティスに生まれ、リエージュ芸術アカデミーで絵を学んだ。どこかユーモラスであたたかい作風で、幅広い読者を獲得している絵本作家。'80年フランス文化大臣児童図書賞、'82年日本のみみずく賞、'89年、'90年にボローニャ国際児童図書展エルバ賞を受賞。日本では『こわがらないで うさぎくん』(ひくまの出版)などの作品が出版されている。

ピエール・コラン(Pierre Coran)
作者のピエール・コランは、ベルギーのモンス生まれ。教師の仕事を経て、やがて専業作家となり、今日に至っている。作品の多くは、青少年文学と詩で、国際的な評価が高い。ベルギーのジュルビーズ在住。1989年、青少年文学の分野で詩人大賞を受賞。2001年、それまでの作品すべてを対象に、アンデルセン賞の推奨賞に選ばれる。

木本 栄(きもと さかえ)
ロンドンに生まれる。ドイツのボン大学卒業後、翻訳家として活躍。『ちいさなちいさな王様』『だから そっと おやすみなさい』『フーベルトとリンゴの木』『ねえ ねえ あそぼ』(講談社)、『おつきさまは よる なにをしているの?』『ちいさなしんぱい』(ひくまの出版)や、『ケストナー ナチスに抵抗し続けた作家』(共訳・偕成社)など、多数の訳書がある。ベルリン在住。
担当者のうちあけ話
 これは、スイスの出版社から刊行された、ドイツ語の絵本です。
おとぎ話では、ヨーロッパの森、といえば、魔物が棲むと相場は決まっています。ボビーが足跡をたどって帰ろうとするくだりは、「ヘンゼルとグレーテル」を思い出しませんか? 森の、自然の厳しさを感じ、私には印象深い、箇所です。日ごろ体験することのない、ヨーロッパの冬、森、雪、野生の動物などのモチーフは、私の中でエキゾチックなものの記号になっています。未知の世界で、動物たちが本当に会話を交わしているかもしれない、ふくろうじいさんは、ただの親切な老人(?)ではなくて、森の主=魔物の仮の姿なのかも……?! キャー!
ボビーののほほんとしたお坊ちゃまぶり(ぬいぐるみだからしかたないのだが)が、外の世界の厳しさを際立たせているような気がしてしかたがないのですが(深読みしすぎ?)、皆さんはどのようにお読みになるでしょうか。今月はマジメに書きましたです。(チ)
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