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(ほろほろ鳥)6月の編集後記

いま絵本新人賞の選考が佳境を迎えていますが、新人賞に応募されるメリットは、賞を取ることだけではありません。今月刊行した『ルッキオとフリフリ 大きなスイカ』は、選からもれましたが、読んだ者に強いインパクトを与える作品でした。それがご縁となって担当者との長い「熟成期間」を経て満を持しての刊行となりました。ぜひ、本屋さんで手に取って見て頂ければ、このふしぎなインパクトを共有していただけると思います。さて、長らくご愛読いただいている『講談社 絵本通信』ですが、この形での更新は、これが最後。スマホからも見やすく、SNSやツィッターなどとも連動して大幅に、リニューアルします。今よりもっと、こまめに情報発信できるようになります。またリニューアルを記念してプレゼント企画もありますので、ぜひぜひチェックをよろしく御願いします。(ほろほろ鳥)

 
次回は2014年7月31日更新予定です。
 
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第32回講談社絵本新人賞受賞作『ぼくと おおはしくん』刊行記念 デビュー日記連載中!
生きているのがつらいと思っているきみへのメッセージ

イラスト/高島尚子

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『おじいちゃんちの たうえ』
講談社の創作絵本
『おじいちゃんちの たうえ』
◆さこももみ/作
◆読み聞かせ:3歳から ひとり読み:6歳から
家族/季節・春

内容紹介
しょうたろうの家族は、毎年田植えの季節になると、おじいちゃんの家に行きます。今年は、しょうたろうも、たくさんお手伝いをする約束をしました。
ビニールハウスで育てた稲の苗をトラックで田んぼに運び、田植え機に乗せて植えていきます。機械で植えられないところは手で植えます。
田植えは、どこの家にとっても大切な季節の行事であると同時に、重労働です。一家総出で行う田植えの大変さと、その季節の田んぼの気持ちよさを、等身大の視点で生き生きと描く絵本です。
作者からのメッセージ
・作/さこ ももみさんからのメッセージ

 田植えの季節は、里山の自然が最もかがやく季節でもあります。空高くさえずるひばり、生まれたての子どもにえさを運ぶつばめ、風に揺れるたくさんの小さな草花、夜には田んぼのかえるの大合唱。好きなところをあげたらきりがありません。自慢したくなる美しい日本の風景がそこに広がっています。
 主人の実家は広島県の北部、中国山地の里山にある稲作農家です。子どもが小さいころ、私たちは毎年のように田植えの手伝いに帰っていました。「ゴールデンウィークは農家のためにある」といっても過言ではないくらい、この時期はどこの農家も忙しく、子どもたちもそれなりに手伝いに参加していました。この絵本は、小学生だった息子が書いた作文を手直しして、私が絵を添えたものです。無邪気に田舎を楽しんでいるように見えましたが、田植えの苦労もちゃんと見ていたんだなと、ちょっと感心したのを思い出します。
 息子が作文を書くにあたり熱心にご指導くださった先生、そして、おいしいお米を作ってくださっている日本中の農家のみなさんに、たくさんの感謝を伝えたい気持ちでいっぱいです。

・椎名誠さんからの推薦メッセージ

 なんて素直でここちのいい絵本だろう。日本人のふるさとのような世界なのにわたしたちの日常から遠ざかり、大人も忘れてしまったような「田んぼ」と「稲」とそれをとりまく、じつに大変な農家の仕事。周辺の山の緑と、むかしから変わらず生きようとする田園の生物と、ねばり強くものを作っていく農家の人たちの「よろこび」と、それと同じくらいの「苦労」を、この絵本は、とてもわかりやすく、しかも優しく力強く伝えてくれる。これから日本を作っていくぜんぶの子どもたちに、この絵本を読んでもらいたい、と思った。
著者紹介
さこ ももみ
1961年東京都出身。東京学芸大学美術教育学科卒業。2年間私立小学校の教員を勤めた後、フリーランスのイラストレーターに。幼児ものから大人向けのものまで、雑誌、書籍、そして企業のWebと幅広く活動中。おもな絵本に「イーノとダイジョブのおはなし」シリーズ(『もりでみつけたよ』『サンタさんになったよ』)、『ねんね』『まんま』『さよなら ようちえん』(以上講談社)、「こんなときってなんていう?」シリーズ(ひかりのくに たかてらかよ/作)、『トトとライヨ じてんしゃのれた!』(アリス館)、『へんしん! ぱんやさん』(教育画劇)など多数。挿画に「麦わら帽子のヘイナとフェルト靴のトッス」シリーズ(講談社 青い鳥文庫)など。
担当者のうちあけ話
椎名誠さんのお言葉どおり、気持ちのいい絵本ができました! 「田植えの季節の田んぼの気持ちよさを描きたい」と佐古さんがおっしゃったとき、私は最初よくわからなくて、「田植え」の絵本だから、「田植え」を描いていただかないと……と思っていました。でも、実際に田植えの季節に、この絵本の舞台、北広島をお訪ねして、佐古さんのおっしゃった意味がよくわかりました。高く澄んだ空には、とんびがのんびりと輪を描き、あぜ道にはきれいな花が咲きほこり、静けさを破るのは田んぼの蛙の声だけ。深呼吸すると、体の細胞の隅々まで新鮮な空気が行き渡るようでした。(K)その清々しさが表紙の絵からも伝わってくる絵本になったと思います。貴重な田植えの体験をさせていただき、その大変さを実感すると同時に、秋にはその田んぼで取れたお米をいただき、そのおいしさと甘さにびっくりしました。こうして、その気持ちよさがつまった1冊の絵本になり、とてもうれしく思います。ぜひ多くの方に見ていただきたい絵本です。(K)
関連図書
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『ぼくと おおはしくん』
講談社の創作絵本
『ぼくと おおはしくん』
◆くせさなえ/作
◆対象年齢:5歳から
友だち/動物

内容紹介
「ぼく」は、夏休みのある日、1つ年上の「おおはしくん」に出会います。おおはしくんは、かめに自分の名前を書いて飼っていました。リーダーシップをとれる、かっこいいおおはしくんにひかれていく、「ぼく」。かめに「かめた」と名前をつけ、いっしょに飼うことに。おおはしくんは、甲羅に書かれた「おおはしけんた」となりに、「よしだゆうと」書き加えてくれて、ふたりの連帯感は高まります。しかし、ほどなく「かめた」は行方不明に……。
 何日もふたりで探すうち、ついに「かめた」を見つけますが、「なかまのところに、かえしたろ。」と、おおはしくんは言うのでした――。
作者からのメッセージ
・作/くせさなえさんからのメッセージ

この絵本は、友達、生き物、川、秘密基地、子供の自分が夢中になった、あのワクワクした気持ちを絵本に出来たらと思い、作り始めました。
元になる作品を作ったのは、6年前で、多くの方々が意見を下さったお陰で、作り直す事が出来ました。新人賞に出す前に、今の子供たちに伝わるのかなあと不安になっていた、まさにその時、ぼくとおおはしくんのような二人組が、網とバケツを持って小さな川の横を、歩く姿を見てホッとした事を思い出します。
自然の中で夢中で遊んだあの気持ちを、絵本を通して少しでも感じて頂けたら嬉しいです。
ずっと頭の中で描いていた、いつか新人賞を受賞して、しかも、憧れの祖父江慎さんのデザインでデビューなんて最高! という夢が叶って、感謝の気持ちで一杯です。
皆様、本当に有り難うございます!
著者紹介
くせ さなえ
1977年生まれ。京都精華大学美術学部卒業。テキスタイルデザイン会社勤務のかたわら、イラスト、絵本制作を学ぶ。2006年、第28回講談社絵本新人賞佳作受賞。イラストレーターとしての仕事に、2007年『ぐるぐる猿と歌う鳥』(講談社ミステリーランドシリーズ)の表紙・挿画、2009年『決定版 心をそだてる これだけは読んでおきたい 日本の名作童話』(講談社)の「大きなこうもりがさ」(作=竹久夢二)の挿絵がある。2010年、第11回ピンポイント絵本コンペ入選に続き、本作品で第32回講談社絵本新人賞を受賞した。
担当者のうちあけ話
 この「ぼくと おおはしくん」は、第32回講談社絵本新人賞を受賞した、くせさなえさんのデビュー作です。くせさんとは、かれこれ5年近く、2006年に彼女が同じ新人賞で佳作を受賞してからのお付き合いになります。滋賀県にお住まいですが、東京でグループ展をするときなど、会場に会いにいったり、作品のコンテを見せていただいたりしていました。
 静かな作品なのに個性的、子ども向けの絵本なのにテーマは内省的というバランスに、魅力を感じていました。それに、くせさんの人となりが重なり、私はいつも応募作を楽しみにしていたので、昨年の受賞と、このデビューはほんとうに嬉しかったです。
(チ) 京都のインターナショナルアカデミーで絵本制作を学んだ縁で、彼女を応援するグラフィックデザイナー、祖父江慎さんが、デザインを引き受けてくださり、万全のバックアップを得てのデビューとなりました。
 すばらしい「はじめの一歩」になったと思います。(チ)
第32回講談社絵本新人賞受賞作『ぼくと おおはしくん』刊行記念 デビュー日記連載中!
関連図書
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『「けんぽう」のおはなし』
『「けんぽう」のおはなし』
◆井上ひさし/原案
◆武田美穂/絵
◆対象年齢:小学校中学年から
社会/人権/憲法

内容紹介
日本国憲法の大切さを訴えつづけた、作家・劇作家の井上ひさしさん。
生前、実際に小学生にむけて語った「憲法」への思いを、武田美穂さんのあたたかいイラストで絵本にしました。
井上ひさしさんの一周忌、2011年4月9日に刊行しました。
著者紹介
井上ひさし(いのうえ ひさし)
1934年山形県生まれ。上智大学外国語学部フランス語学科卒業。劇作家、小説家。放送作家として、人形劇「ひょっこりひょうたん島」の台本を手がける。戯曲に「日本人のへそ」「道元の冒険」「兄おとうと」「父と暮せば」など、小説に『ブンとフン』『手鎖心中』『吉里吉里人』『四千万歩の男』『東京セブンローズ』など多くの作品がある。直木賞、読売文学賞、吉川英治文学賞、菊池寛賞ほか受賞多数。2009年、日本芸術院会員に選ばれる。「九条の会」の呼びかけ人の一人であり、『井上ひさしの子どもにつたえる日本国憲法』(いわさきちひろ・絵)を刊行するなど、憲法の大切さを訴える活動にも力を注いだ。2010年4月9日、肺がんのため逝去。

武田美穂(たけだ みほ)
東京都生まれ。イラストレーター、絵本作家。作品に『となりのせきのますだくん』(絵本にっぽん賞、講談社出版文化賞絵本賞受賞)にはじまる「ますだくん」シリーズ、『ふしぎのおうちはドキドキなのだ』(絵本にっぽん賞)、『すみっこのおばけ』(日本絵本賞読者賞、けんぶち絵本の里大賞)、「ちいさいモモちゃんえほん」シリーズ(松谷みよ子・文)、「ざわざわ森のがんこちゃん」シリーズ(末吉暁子・文)などがある。
担当者のうちあけ話
 はじまりは、2006年に刊行した『井上ひさしの 子どもにつたえる日本国憲法』(いわさきちひろ・絵)でした。憲法の前文と第9条を、井上さんが子どもに読める言葉に「翻訳」したもので、大きな話題となりました。
 『子どもにつたえる〜』の刊行記念イベントとして、井上さんに、小学生にむけて憲法のお話をしていただいたことがありました。今回の『「けんぽう」のおはなし』は、そのときの記録をもとに、ご遺族のお許しをいただき、そして、(若)この企画に賛同してださった武田美穂さんの大きな力のもとで、つくられた絵本です。
 読み返してみると、なぜ井上さんが「憲法」を大事にしていたかが、あらためてよくわかります。むずかしいことではなく、何よりも「たいせつなのは、一人ひとりを尊重すること」なのです。(若)
関連図書
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『ちいさな死神くん』
講談社の翻訳絵本
『ちいさな死神くん』
◆キティ・クローザー/作
◆ときありえ/訳
◆対象年齢:5歳から ひとり読み:7歳から
友達/哲学

内容紹介
死神くんは、感じのいい男の子ですが、誰もそのことを知りません……。
人はみな、死神くんを見ると、こわがり、体がひえて、口がきけなくなります。でも、エルスウィーズだけは違っていました。「死」を子どもの目線でとらえた絵本。
訳者からのメッセージ
・訳/ときありえさんからのメッセージ

生と死は、となりあわせのものです。
それは、ひとはいつ死ぬかわからない、という意味ではなく、死があって生があるということ、生と死はひとそろいのものだということです。
そして、どうやら死は、カマをふりかざす残忍な男ではなく、おずおずおとした、感じのいい、子どもであるようです。
死は、おそれるものでなく、うけいれるもの。
その死をかたわらにして、わたしたち生きているもののつとめは、死ぬまで生きる! ということなのだとおもいます。
著者紹介
キティ・クローザー (Kitty Crowther)
1970年、ベルギーのブリュッセル生まれ。ブリュッセルのサン・リュックインスティテュートでグラフィックアートを学ぶ。1994年、『Mon royaume』でデビュー以来、多くの作品を刊行し、また、装画も手がけている。2003年に『こわがりのかえるぼうや』(徳間書店)、2005年に本書で、それぞれオランダで最も美しい子どもの本に送られる賞のひとつ、銀の画筆賞を受賞。2010年、第8回リンドグレーン記念文学賞を受賞。現在はオランダに住み、二人の子どもを育てながら創作を続けている。

ときありえ
1951年、東京生まれ。編集者である父より多くの児童書を与えられて育つ。フランスでの修学、出産を経て、帰国後に児童文学の創作をはじめる。『のぞみとぞぞみちゃん』(理論社)で日本児童文学者協会新人賞を受賞。主な創作に『海の銀河』(講談社)、「ココの森」シリーズ(パロル舎)。翻訳に『オルガ ストロングボーイTシャツのはなし』『ソフィー ちいさなレタスのはなし』『ピンクがすきってきめないで』(以上講談社)、『黒グルミのからのなかに』(西村書店)などがある。
担当者のうちあけ話
フランス語で「死神」は女性名詞ということで、はじめは訳者のときありえさんも「死神さん」と訳しながら、でも、なんだかしっくりこないとモヤモヤしていたそうです。そんな折、幸運にもときさんは著者のキティさんに直接会う機会があり、迷いをぶつけてみたところ、「彼は、小さい男の子よ!」とあっさり言われたとのこと。(J)それから一気に訳が決まってきて、「死神」は無事、男の子になりました。ちなみに、死神くんの友達・エルスウィーズの名前はキティさんいわく「響きがきれいだから」だそうで、この名前も一度はもっと短いものに変えることを考えましたが、やはり作者のフィーリングを大事にすることに。こんなふうにして仕上がったこの絵本、「誰にでも必ず訪れる“死”が、やさしく訪れますように。」そんな思いがこめられています。(J)
関連図書
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『ぼくって王さま』
『ぼくって王さま』
◆アンネ・ヴァスコ/作
◆もりしたけいこ/訳
◆読み聞かせ:2〜3歳から ひとり読み:5歳から
布アート

内容紹介
お兄ちゃんの大切な宝物だった、ぬいぐるみネコのイエロナ。 お兄ちゃんにとっては、ずーと<百獣の王、ライオン大帝>で、いつもずっと一緒だったのに、この頃ちっとも遊んでくれない……。
もっと遊んで欲しくて、ぬいぐるみなのに、膨らんでみたり、吼えてみたり、本物のライオンみたいに大暴れしたり……。
そんな風に、たっぷり自己主張していたら、ある時小さな妹に見つかって、今では可愛いお姫さまの宝物<王さまライオン>に。
著者紹介
アンネ・ヴァスコ (Anne Vasko)
ヘルシンキにてテキスタイルデザイナーとして活躍後、結婚、出産を経て絵本 作家に。人気の画家で、フィンランドを代表する作家の挿絵などを多く手がけ ているが、自身の新しい作風として布を使った絵本に挑戦。2010年のフィンランド児童文学大賞候補6作品の一つに選ばれ、特にその作品の芸術性が評価された。2011年フィンランドのルドルフ・コイブ賞受賞。

もりしたけいこ
ムーミン研究のために1994年フィンランドへ渡り、ヘルシンキ大学で学ぶ。研究の傍ら芸術プロデュースの仕事を経て、後に独立。雑誌やTVの現地コーディネーター、通訳、翻訳など仕事の幅は広い。訳書にユリア・ヴォリの「ぶ た」「ぶた、ふたたび」やペーター・フォン・バーグの「アキ・カウリスマキ」がある。映画「かもめ食堂」のアソシエイト・プロデューサー。
作者からのメッセージ
・作・絵/アンネ・ヴァスコさんからのメッセージ

イエロナは私の頭のなかにずっと住んでいました。ただ、どうやって形にすればいいのか、それをずっと待っていたんです。針と糸を手にするまで、何年もかかりました。私の中のイエロナはとてもハツラツとしてました。そして私を喜ばせてくれ、ずいぶんと励まされたりもしました。今ではイエロナは私の分身、トーテムポールよって言っていいくらいです(ふざけて聞こえますが、けっこう本気)。
イエロナの制作はわくわくの連続で、ふとその作業が子供の頃のひとり遊びのように感じられることが何度もありました。それくらい夢中になって自分の世界に没頭できたのです。
こういう感覚って、じつは大人になってもしっかりあるんですね。想像力や遊び心には年齢制限なんてない。
イエロナが本になったことで、イエロナが多くのかたにも喜びと安心感を与えてくれたらと思っています。ぬいぐるみって昔からいつだって、多くの人たちに喜びと安心感を与えてくれましたよね。そんな存在になってくれますように……。

訳者からのメッセージ
・訳/もりしたけいこさんからのメッセージ

人の気持ちに寄り添ってくれる――嬉しいとき悲しいとき、さみしいとき、なんか納得いってないときも、楽しいときも、ゆっくりしたいときだって――アンネの絵はひとつの絵にいろんな表情があって、見る人のどんな気持ちにも、そっと寄り添ってくれます。そんな絵を見てもらえたら、いつか絵本が日本語で紹介されたらと、ずっと思っていました。
すごく張り切ってて一生懸命なのに、やることなすこと空回り気味のイエロナ。結果はいつもヘン。訳のわかんない方へ方へと向かいながらも本人はこりもせず、むしろ絶好調にパッション全開です。この感じったらまるで自分を見ているみたいで、そんなストーリーを訳しつつアンネの作品を日本で紹介できることが嬉しくてなりませんでした。
この絵本はアンネのふたりのお子さんへ捧げられています。表紙を開いたところにいる男の子がお兄ちゃんのコンスタ、本を閉じる前に見開きででてくる小さな女の子が妹のルミです。ふたりを撮影したのはアンネの旦那さんでアーティストのヤーッコ。一家総出で誕生した愛に満ち満ちた絵本でもあります。
担当者のうちあけ話
昨年秋、フィンランドの森を体験する旅に出かけました。タンペレのムーミン美術館で原画や立体造形物を見学、途中、「ムーミン谷の十一月」の世界?と思える森を散策しました。森の案内役は、ムーミン研究家で、映画「かもめ食堂」のアソシエイト・プロデューサー(今回の翻訳も手がけた)もりしたけいこさん。
滞在中、フィンランドで今最も注目されている絵本作家、アンネ・ヴァスコさんを紹介されました。ご自宅で拝見した作品のひとつが、まさにこの絵本の原画(布アート作品)。ポップでキュートで愛情溢れる色合いの原画に目が釘付けで、絵本が出来たら是非見せて欲しいと約束して帰国。というようなご縁が今回の日本語版刊行に繋がったというわけです。
フィンランドで出産した母子に最初に贈られる絵本が、アンネさんの絵本とか。彼女が二人のお子さんを出産した際も、国から自分の絵本が贈られ微笑んでしまったというエピソードも。本書は今年初めに、フィンランドの名誉あるルドルフ・コイブ賞を受賞し、日本初デビューとなりました。ぜひ読んでみてください。ふしぎと元気になれる絵本です。(O)
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『ルリユールおじさん』
講談社の創作絵本
『ルリユールおじさん』
◆いせひでこ/作
◆対象年齢:小学校中学年から
大人も読みたい絵本/自然/ものづくり/「本」の絵本

内容紹介
たいせつにしていた植物図鑑がこわれてしまった、パリの少女ソフィー。
本をなおしてくれる人がいると聞いて、ルリユール(製本職人)を訪ねる。
本への愛情と、時代をこえてつながる職人の誇りを描いた傑作絵本。
講談社出版文化賞絵本賞受賞作。
著者紹介
いせひでこ
画家、絵本作家。1949年生まれ。13歳まで北海道で育つ。東京芸術大学卒業。『マキちゃんのえにっき』で野間児童文芸新人賞、『水仙月の四日』で産経児童出版文化賞美術賞、『ルリユールおじさん』で講談社出版文化賞絵本賞を受賞する。宮沢賢治とゴッホの研究をライフワークとしており、スケッチの旅での出会いや実感を大切にする現場主義に徹した作品が多い。エッセイに『ふたりのゴッホ』『七つめの絵の具』、絵本に『よだかの星』『雲のてんらん会』『絵描き』『にいさん』『大きな木のような人』『あの路』『まつり』などがある。作品はフランスなど海外でも翻訳出版されている。2007年にはパリで「いせひでこ絵本原画展 絆」を開く。その出会いをきっかけに、2008年に東京で開催された「日仏絵本文化交流展 絆」をはじめ、各地での絵本原画やタブロー作品展示を通した絵本の普及にも力を注いでいる。
担当者のうちあけ話
 この絵本が「講談社絵本通信」に載っているのを見て、「あれっ?」と思われた方も多いかもしれません。そう、これは2006年に理論社から刊行され、ベストセラーとなった『ルリユールおじさん』なのです。さまざまな事情から、あらためて講談社刊として、(若)出版させていただくことになりました。
 いせひでこさんは、近年、人と木との関係をテーマにした作品を描かれてきました。まず、この『ルリユールおじさん』、そして絵本通信でもご紹介した『大きな木のような人』、『まつり』です。あらためて、いせひでこさんの「木の三部作」を、通してお楽しみいただけたらと思います。(若)
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