講談社絵本通信｜知育アルバム　１年生のかん字８０　第２回

第２回

すっかり春。菜の花、桜、チューリップ、つつじ……つぎつぎに花々が満開となって、街角に華やぎを添えていきます。
さてこの連載『ちゃんとおぼえてますか？　１年生のかん字８０』第２回目ですが、意外にも編集部内から反応があって、びっくりです。
「じつは部首はあまり知らない」という告白から、「書き順、あたしが習ったときから変わってるものがあると思う」という告発まで（笑）。

『知育アルバム　１年生のかん字８０』

いや、書き順は変わっていないと思うんですけど……。でも、まあもともと書き順は、書道できれいに書くためのもので、楷書と行書と草書でちがうこともあるわけですが。
ただ、いま編集部にいる世代なら、1958年に文部省が基準として示した「筆順指導の手びき」に基づいて教えられてるはずなので記憶違いではないかと……。
でも、教えてくれた先生が違う考え方に基づいていた、間違っていたという可能性もゼロではないです。なにせ絶対的なものではないので。

さて、内輪話はこのくらいにして、今回は部首についてから。

問題
この文字の部首はなんでしょう？

正解は、「いし」、「はち」、「じゅう」、「たてぼう」
ここで念のため前もってお断りしておくと、この部首というのも漢字を分類するための便宜のためのもので、辞書によって若干ちがいがあります。

前回の記事を読んだ方は、『右の部首は「口（くち）」だって書いてたじゃないか、なぜ石は「いし」なんだ？』と思う方もいらっしゃると思います。

ふしぎですが、これは、なりたちをみると比較的納得しやすい例です。

「右」は、「手で口をかばうよう子」が元になっています。これに対し、「石」のなりたちは、「がけのしたにころがっている石」であの「口」は石をあらわしているわけです。

しかし「六の部首が八で、千が十になる」というのは、なんともややこしいと思いませんか？　数どうしだし。でも下のような、なぞなぞにしてみると覚えやすいかも。
「六は、八。千は十な〜んだ？」答えは「漢字の部首！」となるわけです。
「中」の「たてぼう」は小学生がテストでわからなくて、当てずっぽうで書いた答えみたいですが、これもなりたちをみると、なんとなくわかるような気がします。