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全国訪問おはなし隊 絵本の読みきかせガイドブック DVD付き
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(ほろほろ鳥)6月の編集後記

いま絵本新人賞の選考が佳境を迎えていますが、新人賞に応募されるメリットは、賞を取ることだけではありません。今月刊行した『ルッキオとフリフリ 大きなスイカ』は、選からもれましたが、読んだ者に強いインパクトを与える作品でした。それがご縁となって担当者との長い「熟成期間」を経て満を持しての刊行となりました。ぜひ、本屋さんで手に取って見て頂ければ、このふしぎなインパクトを共有していただけると思います。さて、長らくご愛読いただいている『講談社 絵本通信』ですが、この形での更新は、これが最後。スマホからも見やすく、SNSやツィッターなどとも連動して大幅に、リニューアルします。今よりもっと、こまめに情報発信できるようになります。またリニューアルを記念してプレゼント企画もありますので、ぜひぜひチェックをよろしく御願いします。(ほろほろ鳥)

 
次回は2014年7月31日更新予定です。
 
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第32回講談社絵本新人賞受賞作『ぼくと おおはしくん』刊行記念 デビュー日記連載中!
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イラスト/高島尚子

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児童文学新人賞
9月15日(金)に、第34回講談社絵本新人賞の贈呈式が行われました。
新人賞を受賞した種村有希子さん、佳作を受賞した澤野秋文さんの前途を明るく祝すような、気持ちの良い晴れの日。選考委員の先生方をはじめ、書店の方やマスコミ関係者など、たくさんの人にお越しいただき、華やかな贈呈式となりました。さらに今年は歴代の新人賞受賞者もたくさん集まって、お互いの近況に、絵本の話題に花を咲かせていました。
新人賞の種村さん(右)と佳作の澤野さん(左)。なんだか絵になるふたりです。 賞状を受けとる種村さん。作品への想いを語ったスピーチも感動的でした。
仲のいい3兄弟。一番右は、作品のモデルになった双子のお姉さん。よく似てます! 作品と並んで、はいチーズ! 何度でもじっくりと見たくなる絵、圧巻です。
 贈呈式では、もう一つ嬉しいことがありました。なんと、選考委員の中川ひろたか先生と去年佳作を受賞した北村裕花さんが組んで誕生した絵本『かけっこ かけっこ』の見本が、この日届いたのです。そして、できたてほやほやの絵本を中川先生が、読み聞かせをしてくれました。「かけっこ!かけっこ!」って絵本から動物たちが飛び出してきそうな、躍動感あふれる作品です。読んだら走りたくなるかも……ぜひご注目を!
読み聞かせのサプライズで会場も大盛り上がりです。 北村さん(右)、デビューおめでとうございます!
 今年もみずみずしい才能が、芽をだしてくれました。受賞者たちの手で、これからどんな素敵な作品が生まれていくのでしょうか。身を引き締めつつも期待を膨らませた今回の贈呈式は、盛況のうちに終了しました。
最後に選考委員の先生と、受賞者でパチリ。
(左から宮西達也先生、大島妙子先生、こみねゆら先生、種村さん、澤野さん、中川ひろたか先生)
新人賞1作品、佳作1作品が決定!
 第34回講談社絵本新人賞最終選考会は、審査員に4名の先生方(大島妙子先生、こみねゆら先生、中川ひろたか先生、宮西達也先生)を迎え、本社・児童局長を加えた5名で、去る8月8日講談社にて行われました。
 今回の応募総数は、607作品。一次選考で52作品に絞られた後、二次選考で残った20作品をもって最終選考が行われました。選考会後半には、数作品を前に激論が交わされ、厳正な審査の結果、新人賞は種村有希子さんの『きいの家出』に決定しました。佳作は澤野秋文さんの『家さがし茶丸』が選出されました。受賞者のみなさま、おめでとうございます。
 受賞者の方々のコメントと、審査員の先生方の選評を掲載いたします。
(最終候補作)
『さくらもち、さくらもち』 松見まな
『どうぶつの ケーキやさん』 ひらばやし
『はなちょうちんハカセ』 野良のぞみ
『いたずらスペースたぬき』 田中泰宏
『にんじゃごっこ』 くろだ きみえ
『ぼく まってるんだ』 川之上英子/川之上 健
『きょうしつのえんそく』 熊野園子
『きいの家出』 種村有希子
『おかあさんにカーネーション』 しょうじ りお
『ようじんぼう』 白江さゆり
『きゅうこんどうじょうへ ようこそ』 よしみず ともか
『ルッキオとフリフリのクリスマス』 庄野ナホコ
『キャサリンにあしをかしてくださーい!』 つるおか のぶえ
『でっかくてちっちゃい』 藤本たみこ
『ゆきちゃん おげんきですか』 吉田るり子
『チッパがくるとき。』 しょうた
『家さがし茶丸』 澤野秋文
『それいけテルちゃん』 田代英央
『さかあがり』 佐倉まち
『かえりみちみちこ』 長尾かづこ
(受付順)
最終選考会のようす
[正賞:賞状・記念品 副賞:50万円・単行本として刊行]
『きいの家出』  種村有希子(東京都)
[正賞:賞状 副賞:20万円]
『家さがし茶丸』  澤野秋文(東京都)
シールのかくれんぼ
シールのかくれんぼ
シールのかくれんぼ
新人賞
種村有希子(東京都)
『きいの家出』
 この絵本は、子供の頃の思い出をもとに作りました。家出は、どんな子も大抵考えたことがあると思います。そして、それは心配してほしいといういじっぱりな気持ちの裏返しで、本当は家出なんてしたくないのです。親の知らない子供たちの間だけで、子供なりの心理戦が繰り広げられています。普通の一日の家の中だけでの出来事ですが、今でも鮮やかに覚えています。子供の時の今よりずっと色濃い感情を色々な形で絵本にしていきたいです。この度はありがとうございました。
ハムスターをかいに
佳作
澤野秋文(東京都)
『家さがし茶丸』
 このたびは佳作をいただきありがとうございます。家さがし茶丸は動物達の理想の「家」を探す猫の茶丸の秘密を知った少年が、ちゃんとした家があるのに、もっとよい家を探してもらおうとするお話です。子供達に話や絵も見てほしいですが、それ以上に、読んだ後実際に近所で動物や虫の「家」探しを楽しんでもらえたら、と思いながら作りました。この受賞を励みに、また楽しみながらよい作品を作っていきたいと思っております。
第33回講談社絵本新人賞受賞作 シールのかくれんぼ
大島妙子先生
 今年はタイプの違う2つの作品が選ばれました。『きいの家出』シンプルな絵と文。きいの気持ちの変化が、顔の表情からよみとれるのがすごい。素敵な絵本になりそうです。『家さがし茶丸』職人技の細かさに脱帽。ストーリーもよかったし、個人的に好きな世界でした。こちらも面白い絵本が作れそう。
 他では『キャサリンにあしをかしてくださーい!』アイデアはよかったけれど…。なぜだか気になる『ようじんぼう』。絵がよかっただけに惜しかったのは『いたずらスペースたぬき』『ルッキオとフリフリのクリスマス』。ラフの段階で、お話をもっともっともっと練ってみたらどうでしょうか?
 最後まで心を込めて描いた作品は、きっと何かが伝わるんだと信じています。
こみねゆら先生
『きいの家出』子供たちのちょっとしたしぐさや、かいま見られる表情や姿勢が、主人公の移りゆく気持ちを読む人にしっかりと伝えてくれています。愛おしい子供たちの姿。シンプルで的確でおしゃれな表現方法でした。
『家さがし茶丸』とても長い時間みつめてもまだまだ発見がありそうな、たくさんの情熱で描き込まれたこまごまとした物たち。見ているだけでとても楽しかった。もう少しお話を練ったら、もっともっとよくなりそう。
 最終段階までは残らなかったけど好きな作品もいろいろありました。『ルッキオとフリフリのクリスマス』この絵大好きです。魅力的なねこたち。ツリーもどんなのができるのかしらと、わくわくしました。

中川ひろたか先生
 全体的にリアリティのない、ありえない設定が目立った。だから、最後こじつける。よって、無理が出る。そんな感じ。
『さくらもち、さくらもち』:色が美しい。「ください」が言えないばっかりにどんどん先を越されるという設定でなくてもよかったかな。
『にんじゃごっこ』:くだらなくていい。話に破たんがなく、絵も個性的で好き。
『ぼく まっているんだ』:良き絵本。
『きいの家出』:家出を思いとどまらせるネタをあと3つ。最後は、お母さんの「ごはんよー」で終わる。
『家さがし茶丸』:すばらしい。5重丸。こんど、絵描いてもらおうかな。
『はなちょうちんハカセ』『いたずらスペースたぬき』『それいけテルちゃん』『かえりみちみちこ』:絵はいいんだけどなぁ。話がねぇ。惜しい。
宮西達也先生
『さくらもち、さくらもち』まとまっていて、読者を引っ張っていける本でした。『いたずらスペースたぬき』構図・色使い、ステキでした。テンポがあるぶん話がかるくなったような…。『にんじゃごっこ』僕はこの絵好きです。ストーリーをもっと練ってほしかった。『ぼく まってるんだ』主人公と同じ気持ちになれる本でした。絵をすこし工夫するとよかったです。『ルッキオとフリフリのクリスマス』世界があるのですが、ストーリーが弱かったかも…。『家さがし茶丸』隅から隅まで絵が楽しいです。構図・色使いの変化はバツグンだと思います。ストーリーが負けてしまったかも…。『きいの家出』は、子供達の表情がみごとでした。子供達の顔(犬も)の変化からも気持ちが伝わってくるステキな本でした。
(五十音順)
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