おはなし隊の読みきかせ ワンポイントアドバイス 第10回 「おはなし会をやってみよう!」vol.2

新連載 おはなし隊の読みきかせ ワンポイントアドバイス

講談社では日本全国、津々浦々に絵本を積んだバスで訪問し、読みきかせする、「全国訪問おはなし隊」という活動をおこなっています。
この連載は、その読みきかせのもようをお知らせしつつ、読みきかせのワンポイントアドバイスをお蔵だしいたします。実物の本を見ながら読んでいただくと、よりよくわかると思います。
ぜひ、身近なところでお話し会をされる方や、保育園、幼稚園、小学校などにいって読みきかせボランティアをされるときなどの参考にしてくださいね。
第10回 「おはなし会をやってみよう!」vol.2

話/全国訪問おはなし隊 渡辺裕己子

 先月から、実際に「おはなし会」を開くといったときに役立つポイントを紹介しています。前回は、会場のセッティングについてお話ししました。今回は、どのくらいの長さで、どんな絵本を読んだらいいのか、を考えてみましょう。

 会場が整ったら、いよいよ絵本の準備です。絵本はいわば、「おはなし会」の役者たち。もちろん、これは事前に入念な準備が必要です。グループ、集団で聞くおはなし会に向く絵本、どんな絵本を選んだらよいのでしょうか。今回は、年長さん(5歳〜6歳)を対象としたおはなし会を想定して、お話しします。

(1)おはなし会の時間はどのくらいが適当?
「おはなし隊」では、30分間のおはなし会を提案しています。最初と最後のご挨拶も含めての時間ですので、実際に絵本を読む時間は20分程度。隊長とボランティアさんの二人が交互に読み手となることが多いので、気分も変わって心地よく聞けるようです。
 全体の長さは、その会場の雰囲気、子どもたちの様子を見ながら、調整していきましょう。

(2)どんな絵本を選んだらよいの?
 おひざの上やマンツーマンで好きな絵本を繰り返し楽しむのと違い、一人ひとり興味も理解度も違います。ポイントを4つ挙げてみます。

1冊5分以内を目安に
おはなしは4〜5作登場するイメージです。5分を超えるようなおはなしは、子どもたちが集中して聞くことが難しくなるので、極力選びません。短いおはなしと組み合わせて読むなど、工夫が必要です。

はっきりした、大きめの絵本を選びましょう。
あまり小さな本は全員に見えません。また、細かな書き込みや、淡い色調のものも、集中できません。小さくても、色のはっきりしたものは楽しめます。大型絵本も、アクセントになりますね。

わかりやすいストーリーが最適。
おはなしの結末が簡潔なもの、子どもの体験に即したものが人気です。読み手の好きな本であることは大切ですが、本質を理解できているかを考えます。子どもたちが主役です。

新しい絵本にもチャレンジ!
評価の高いロングセラーは、どうしても読む機会が多くなります。現代の子どもたちのハートをつかむ新刊にも出会わせてあげたいもの。新しい作品を探す楽しみも、読み聞かせの醍醐味です!

バックナンバー
第13回 上野の森読み聞かせイベント大盛況でした!
第12回 「おはなし会をやってみよう!」vol.3
第11回 おはなし隊に、女優の茉奈・佳奈さん登場!
第10回 「おはなし会をやってみよう!」vol.2
第9回 「おはなし会をやってみよう!」vol.1
第8回 「2011年ブレイクした絵本―年齢別―」
第7回 「マジマジさんのマジック教室」
第6回 編集(エ)の「おななし隊」体験記2
第5回 編集(エ)の「おななし隊」体験記1
第4回 おはなし隊・坂口慶隊長より
第3回 よみきかせポイント『振ってきました』『おっとっと』『ともだち』
第2回 よみきかせポイント『ねえ、あそぼ! 2さいのパンダちゃん』『りんごが コロコロ コロリンコ』
第1回 よみきかせポイント『ころころパンダ』『ゆらゆらパンダ』『ショコラちゃんの あいうえお』『ダレ・ダレ・ダレダ』

おはなし隊の読みきかせ ワンポイントアドバンス 「読みきかせ会」を主催されている方、また開いてみたい方必読の情報! おはなし隊が「読みきかせ」の秘訣をお教えいたします。

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