講談社絵本通信｜読み聞かせ

「にじいろのさかな」


ようちえんの　おひめさま	ルッキオとフリフリ　おおきなスイカ

オチビサンの　ひみつの　はらっぱ	ちいさなタグは　おおいそがし

クジラにあいたいときは	全国訪問おはなし隊　絵本の読みきかせガイドブック　DVD付き

２歳のどれ？　クイズ　たべもの	３歳のなあに？　クイズ　たべもの

じぶんでつくる　シールえほん　きょうりゅう	恐竜100

６月の編集後記

いま絵本新人賞の選考が佳境を迎えていますが、新人賞に応募されるメリットは、賞を取ることだけではありません。今月刊行した『ルッキオとフリフリ　大きなスイカ』は、選からもれましたが、読んだ者に強いインパクトを与える作品でした。それがご縁となって担当者との長い「熟成期間」を経て満を持しての刊行となりました。ぜひ、本屋さんで手に取って見て頂ければ、このふしぎなインパクトを共有していただけると思います。さて、長らくご愛読いただいている『講談社　絵本通信』ですが、この形での更新は、これが最後。スマホからも見やすく、SNSやツィッターなどとも連動して大幅に、リニューアルします。今よりもっと、こまめに情報発信できるようになります。またリニューアルを記念してプレゼント企画もありますので、ぜひぜひチェックをよろしく御願いします。（ほろほろ鳥）

次回は2014年7月31日更新予定です。

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第32回講談社絵本新人賞受賞作『ぼくと　おおはしくん』刊行記念　デビュー日記連載中！

イラスト／高島尚子

絵本の編集者だからって、読み聞かせがうまいとは限らない。編集者の子どもだからって、本好きとは限らない。おうちでの読み聞かせの成功談、失敗談、悩みなどなど、絵本エイジの子どもがいるパパ編集者とママ編集者がリレーで書いていくコーナーです。

第４回　2009年12月25日

読む人	聞く人
母　Ｋ	娘　チビコ　５歳
目標は心おだやかな子育て。『ラーメンのかわ』を読むと、いつもラーメンが食べたくなる。	寝るまえに２冊、絵本を読んでもらうのが習慣。マイブームは、表紙と裏表紙の絵がつながっている絵本。

編集Ｋが娘のチビコに読み聞かせする様子を書いていく日記２回目です。チビコは先月５歳になりました。が、あいかわらず何事にも反応が鈍いのが母の悩みの種です。今月は、プリンセスごっこに夢中な娘がうっとりした絵本を中心にご紹介したいと思います。

○月○日

『２歳からはじめるよみきかせ絵本　世界の名作』を持ってきて、「これ、読んで」と言われるのは、必ずお姫様もの。今夜は「シンデレラ」です。舞踏会に行けず、貧しい服のシンデレラが泣くシーンでは、「このままでも、じゅうぶんかわいいよね……」とつぶやきます。魔法使いに美しいドレス姿に変えてもらうシーンや、ラストのウエディングドレスのシーンはいつまでもじっと見ています。ちなみに、名作を読むときの流行りは、「読んだ後に質問してね！」……再認です。私はあんまり好きじゃないけれど「では問題！　シンデレラの馬車になったのは、なんという野菜でしょう？」「かぼちゃ！」「シンデレラは何時になったら帰らなくてはならなかったでしょう？」「じゅうにじ！」ぜったい答えられる問題じゃないと怒るので、かえって考えるのがめんどうです……。

○月○日

最近、バレエを習いはじめたチビコ。でも、ぜんぜん優雅じゃない！　そこで、『パリのちいさなバレリーナ』を買って帰りました。オペラ座で踊ることを夢見てバレエを習うパリの少女、イリアちゃんを追った写真集です。今日は、ベッドまで行かないうちに、読んで読んでと言われ、リビングで読み聞かせです。タイトルと表紙の美少女の写真だけで、目がハートの娘。「『しによん』ってなに？」「『おぺらざ』ってなに？」質問が続きます。私が「あら、さすがパリジェンヌ、小さいのにもうピアスしてる！」と言うと、さっそく父親に「ほら、ぴあすしてるっ！」と興奮して報告（バレエと関係ないっつーの）。それから何回もこの本を読んでと持ってきました。そのうち自分でページをめくってうっとりながめ、最後は私に読み聞かせまでしてくれました。（もちろんちゃんと文字読めず。ほぼ暗記で！）美しいものに憧れる気持ちは、小さくでも同じなんですねー。って感心してる場合じゃなくて、イリアちゃんを見習ってバレエを練習してくれ、チビコ。

○月○日

バレエといえば、「アンジェリーナはバレリーナ」シリーズ。今日は『アンジェリーナの　クリスマス』を「読んで」と持ってきました。クリスマスムードあふれるこの絵本、きれいなだけでなく、さびしそうなおじいさんを励ましたい！　というアンジェリーナと家族のあたたかい気持ちが描かれていて、私も大好きな１冊です。娘の注目は、ラストの「くるみわり人形」のコスチューム。「きれいだねえ」とため息。「チビコが着るとしたら、どれ？」「このピンクの服がいい！」なんて、選びっこ。細部まで描きこんでいる美しい絵で、何回読んでも飽きません。

○月○日

クリスマスが近づいてきました。日曜日にオリオン書房ノルテ店さんで、クリスマスの読み聞かせイベントを行うことになり、私はドキドキ。もし私が読むなんて展開になったらどうしよう。「チビコ、今日はママの練習につきあってね！」と絵本を片手に読み聞かせの練習。『イーノとダイジョブのクリスマス　サンタさんになったよ』「……」「拍手がないんだけど？」（チビコ、めんどうそうに手をたたく）「イーノとダイジョブはふたごのきょうだい。（読み聞かせ）〜〜ほっほっほ。メリークリスマス！　おしまい」（チビコ気合いを入れて拍手！）「どうだった？」「うん、おもしろかった！」ほっ。
いつも布団の中で読んでいる絵本ですが、絵本を片手に読み聞かせをすると、これがすごい集中力。しっかり聞き入ってくれました。たまにはやってみるものです。

○月○日

今度、おそれおおくもプロのバレエ団のバレエを観に行くことになりました。演目は「くるみわり人形」。そこで、今日は勉強もかねて『バレエ名作絵本　くるみわり人形』を読むことに。バレエ通の（チ）が作った美しい絵本です。まず、舞台を模した扉から食い入るように見ています。こういう絵本は見たことがないので、とても興味をひかれたようです。娘がいちばん凝視していたのは、やっぱりくるみわり人形が王子に変わるシーンと、金平糖の精とダンスを踊るところ。じっくり楽しんで、それでは寝ようと明かりを消すと、だまって見ていた（やっぱり反応の鈍い）チビコがぽつりと、「チビコ、プリマになれるかなあ」とつぶやきました。「……う〜ん、イリアちゃんみたいに一生懸命練習すれば、なれるんじゃない？」きっと言葉は少なかったけど、食い入るように見ていたし、今日の絵本がとても印象的だったんでしょうね。読み聞かせは、反応が派手でなくても、ちゃんと心には何かが届いているんだなと感じた貴重な経験でした。

最終回　2010年8月25日
第１１回　2010年7月26日
第１０回　2010年6月25日
第９回　2010年5月25日
第８回　2010年4月26日
第７回　2010年3月25日
第６回　2010年2月25日
第５回　2010年1月25日
第４回　2009年12月25日
第３回　2009年11月25日
第２回　2009年10月26日
第１回　2009年9月25日

「読みきかせ会」を主催されている方、また開いてみたい方必読の情報！　おはなし隊が「読みきかせ」の秘訣をお教えいたします。

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