こんにちは。先日は、ボローニャ出張から帰国したばかりの(エ)さんと、お食事をかねた打ち合わせでした!
打ち合わせのメインは、表紙デザインの決定です。
事前にデザイン画7案(!)をデータでいただいて確認済みだったのですが、あれもこれもよく見えて……結果(エ)さんと意見が一致したものに決定しました。
後日、仕上がった表紙のデータを見た時は、本当に感激!
オビもついて、本らしくなっています。
全体的にさりげなく可愛いデザインで、とても嬉しいです。
私が最初にラフを描いた時点では、やっぱりどこか肩に力が入っていたような気がします。
デザイナーの高橋さんから、「表紙に要素がちらばっているから、見返しはシンプルな柄にしよう」などアドバイスをいただくたびにハッとしました。
実際の本の大きさや、めくっていく行程を考えてきもちいいデザインを考えるということは、要素の緩急が大事なんだと。
一枚の絵の中では意識できることが、絵本全体に置き換えられていなかったのです。
それに気付くと、また絵本の奥深さがわかって、わくわくしました。
そして、先日本文のゲラを見せていただきました。
当たり前ですが、やっぱりめくることで、作品の世界が動き出すように感じて感動。
そして、それ以上に反省の波が……。
消しきれていない鉛筆の跡や、絵の具のムラなどがゲラに反映されていて、技術不足が露呈しています。
印刷所の方に修正していただく点が多すぎて情けない……。
もっと精進しなければ。何はともあれ、いよいよ完成間近!
そして、ここからまたスタートです。
第34回講談社絵本新人賞受賞
種村有希子の制作日記
第6回「きいちゃんのこと」
種村有希子(たねむら ゆきこ)
1983年、北海道釧路市生まれ、多摩美術大学美術学部絵画学科卒業。絵画や映像、インスタレーションなど、様々な表現方法で作品を手がける。
2011年、第4回グラフィック「1_WALL」ファイナリスト入選、2012年、第34回講談社絵本新人賞受賞。