読み聞かせのコツ 第13回 『もぐもぐもぐ』の場合

新連載 おはなし隊の読みきかせ 読み聞かせのコツ

講談社では日本全国、津々浦々に絵本を積んだバスで訪問し、読みきかせする、「全国訪問おはなし隊」という活動をおこなっています。
この連載は、その読みきかせのもようをお知らせしつつ、読みきかせのワンポイントアドバイスをお蔵だしいたします。実物の本を見ながら読んでいただくと、よりよくわかると思います。
ぜひ、身近なところでお話し会をされる方や、保育園、幼稚園、小学校などにいって読みきかせボランティアをされるときなどの参考にしてくださいね。
第13回 『もぐもぐもぐ』の場合


『もぐもぐもぐ』 『もぐもぐもぐ』

◆よねづゆうすけ/作

色彩と輪郭のはっきりした、よねづゆうすけさんの「しかけ絵本」に、またまた新刊が登場しました! ボードブックなので、読みきかせのときにページを開きやすく、安定して画面を見せることができます。秋田県の保育園、年少クラスで読んでみました。

(1)ねこさんが、おいしそうにお魚を食べている表紙。『もぐ もぐ もぐ』とタイトルを読んでから、早速ページを開いてみます。

(2)このページだけ、「もぐ もぐ もぐ ああ おいしい!」と読んだあと、もう一度表紙に戻って、お魚を食べた顔を確認してもらいましょう。食べたあとの絵が見られるのが、この絵本のポイントの一つです。

(3)どんな音をたてて食べるのか、擬音を楽しむことができます。ねずみさんがチーズを食べるときの音は「むしゃ むしゃ むしゃ」ですが……次のページから「どんな音だと思う?」と尋ねてあげると、みんなが答えてくれます。


(4)にんじんは、「ぽり ぽり ぽり」、バナナは「あむ あむ あむ」。当たりそうで、当たらないところも、笑いがおこります。子どもたちも一緒に食べたつもりになってくれます。

(5)最後に、これまでの食べ物が勢揃いするこのページ。「お魚を食べたの、だれだった?」「りんごは?」などと問いかけてあげてもいいですね。みんな、よく覚えてくれています(笑)。さらに、「ぜんぶ すきなのは だーれ?」という問いかけには、「ぼく!!」「わたし!!」と、元気よく手をあげてくれたこどもがたくさんいました。

(6)みんなで答えてくれたとおり、「ぼく」の口に、みんな入ってしまうところが、とても楽しいですね。

(7)裏表紙の、スイカの皮と「ごちそうさまでした!」までしっかり読んで、終わりましょう。

(8)問いかけをしながら読める作品です。年少クラスから、小学校の会場まで、十分、楽しめます。スイカのおいしいこれからの季節、おはなし会で活躍しそうです。

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★ 全国をまわって読み聞かせをしている「おはなし隊」では2014年8月、岩手県と香川県の訪問先を募集中! お申し込みの締め切りは5月12日(月)です。ご興味のある方は以下のアドレスをご参照ください。お早めに!
おはなし隊

おはなし隊の読みきかせ ワンポイントアドバンス 「読みきかせ会」を主催されている方、また開いてみたい方必読の情報! おはなし隊が「読みきかせ」の秘訣をお教えいたします。

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