読み聞かせのコツ 第16回 「ねこときどきらいおん」の場合

新連載 おはなし隊の読みきかせ 読み聞かせのコツ

講談社では日本全国、津々浦々に絵本を積んだバスで訪問し、読みきかせする、「全国訪問おはなし隊」という活動をおこなっています。
この連載は、その読みきかせのもようをお知らせしつつ、読みきかせのワンポイントアドバイスをお蔵だしいたします。実物の本を見ながら読んでいただくと、よりよくわかると思います。
ぜひ、身近なところでお話し会をされる方や、保育園、幼稚園、小学校などにいって読みきかせボランティアをされるときなどの参考にしてくださいね。
読み聞かせのコツ 第16回 「ねこときどきらいおん」の場合


『ねこときどきらいおん』 『ねこときどきらいおん』

◆藤本ともひこ/作

びっくりするような絵がわりと、くりかえしの楽しさそのままが絵本になった『ねこ ときどき らいおん』。NHK・Eテレ「おかあさんといっしょ」の人気の歌が絵本にへんしんしました!
そのまま読んでも十分に楽しめる絵本ですが、訪問先の広島県の幼稚園は、すでに歌を知っている子どもたちがおおぜいいたので、今回は、歌ってあそびながら、『ねこ ときどき らいおん』を読んでみました!
ページをめくると、どうぶつたちが、びっくり だいへんしん!

(1)表紙を見せながら、「この歌、みんな知ってるかな〜」と最初に問いかけてあげると、「知ってる〜」の声が返ってきます。さらに、「みんなも歌えたら一緒に歌ってね!」と呼びかけて、子どもたちの気持ちを惹きつけます。
(2)絵をゆっくり見せてから、「じゃあ、みんな行くね」、「せーの」でスタート。そして、「ねこ ねこ ねこ ねこ ねこ にゃあ」と歌い、少し間をとってからゆっくり「ねこ」、と読み始めます。「ときどき」と続けて、「何になるのかな?」と問いかけながらページをめくります。

(3)めくっている間に子どもたちは「ライオン!」と元気に戻してくれますので、「そうだね」と言いながら、「らいおん!」と元気に読みます。
そして、みんなの顔を見ながら、絵をゆっくり見せます。子どもたちとペースを合わせながら楽しめるところに、テレビと絵本の違いがでます。

(4)さらにページをめくり「がお がお がおー!」と、元気よく読みましょう。

(5)次は、さる。同じように、「さる さる さる さる うきっ」と歌いながら、絵をゆっくり見せます。そして「ときどき」に続いて、「何になるの?」と問いかけます。
「ゴリラ!」と返ってきたら、絵をゆっくり見せます。そして、元気よく「うっほっほ うっほっほ うっほっほ!」。



(6)続いて、ぱんだ。「ぱんだ ぱんだ ぱんだ ぱんだ」と続けますが、最後の「ぱん!」を強調すると、子どもたちは大喜び。「ときどき」と続けて、今度は「どうするの?」と問いかけます。

(7)「ひるね!」と返ってくるので、ゆっくり絵を見せながら、「ぐー ぐー ぐー」と寝てる感じを出しながら、ページをめくります。

(8)「みんなも一緒に起こしてあげて!」と呼びかけると、子どもたちも一緒に「おきて! おきて!」の大合唱。そして、絵を指差しながら「起きたね〜」という感じを出します。

(9)最後はきんぎょ。きんぎょも同じように、常にゆっくり絵を見せながら、子どもたちの興味を惹き付けます。きんぎょが「ふぐ!」に変身したら、子どもたちにも「ふぐになって!」と呼びかけて、「ぷーっ、ぷーっ」と言いながら、ページをめくります。子どもたちも一緒になって、「ぷ〜〜っ」と言いながら、ほっぺをふくらませてくれます。

(10)そして、自分のほっぺに指をあてて、「ぷっ!」とやり、ページをさっとめくったら、しゅーっと本を引いていきます。
ひと呼吸おいて、みんなの顔をゆっくり見まわして、おしまい!

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★ 全国をまわって読み聞かせをしている「おはなし隊」では2014年8月、岩手県と香川県の訪問先を募集中! お申し込みの締め切りは5月12日(月)です。ご興味のある方は以下のアドレスをご参照ください。お早めに!
おはなし隊

おはなし隊の読みきかせ ワンポイントアドバンス 「読みきかせ会」を主催されている方、また開いてみたい方必読の情報! おはなし隊が「読みきかせ」の秘訣をお教えいたします。

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