読み聞かせ

『ぬいぐるみのミュー』の読み聞かせのコツ

おはなし隊隊長 岩田恵美子

まみちゃんがうまれた日にやってきた、うさぎのぬいぐるみのミュー。うまれてからずっと一緒だったたいせつなミュー。そんなミューが、ある日迷子になってしまいました。

いもとようこさんの、やわらかでやさしい絵が,ミューを一層いとおしくさせます。

うまれた時からいつもいっしょ! たいせつな相手だということがわかるように、ていねいにゆっくりと読んであげたいですね。「~して いる ときも……」のくり返しは、特にゆとりをもって読みたいところです。

デパートに行くまみちゃん。「もちろんミューも……」の【もちろん】を印象づけます。
ソフトクリームを見て、身を乗り出すミューのセリフは、子どもと同じ、おちゃめなミューの気持ちになって、「おいしそう!」と言ってみましょう。「みを のりだした とき」からは、今までの楽しい気持ちや明るさを少しおさえて読みます。

「まみちゃーん! まみちゃーん! まみちゃーん!」
まみちゃんを呼ぶシーンは、声もだんだん大きくしていき、危機迫る感じを出します。
「ゆうがたに なっても」からは、迷子になって心細いミューの気持ちになり、声のトーンを落として読みます。

犬のシーンでは、「まみちゃんかな?」のことばだけ少し期待した感じで読みますが、あとは少しテンポをあげて、早く過ぎるように読んであげます。
「たすけてー!」のくり返しは、余韻を残して、ゆっくりと次のページに進みます。

通りすがりの親子の会話を聞き、自分の姿を知るミュー。まみちゃんと会いたい気持ちと捨てられてしまうのではないかと思い悲しくなる気持ちが交錯します。
親子の会話は、お母さんの「ダメ! さわっちゃダメよ! きたいないでしょ!」を強く言い切ります。
ミューが「こんなすがたじゃ……」とだんだん希望をなくしていくところは、絶望している様子をうかがわせて、だんだん小さな声で、悲しげに読みます。

ところが、悲しいシーンは、ゆうびんやさんの登場で、ガラッと空気が変わります。
明るい声で、ゆうびんやさんの登場を、ほっとさせてあげられるようにしましょう。
特に、「とどけてあげよう!」は、やさしく言います。

ついにまみちゃんの家にもどることができたミュー。
ミューを思うまみちゃんの泣き声となつかしいお母さんの声。
「ピンポーン!」は、ひびくようにゆっくりと言います。
「ただいま! ミューです!」のゆうびんやさんの言葉は、明るくちゃめっけたっぷりに、やさしいゆうびんやさんをイメージして、大きな声で読むといいですね。

いまにも泣きそうなどろんこのミューとまみちゃんの再会に、みんなが息をのみます。
ほっとし、よかった! と誰もが胸をなでおろす瞬間でもあります。
感動的な場面であることを意識しながらも、感情をおさえてゆっくり落ち着いて読むことをお薦めします。すでに子どもたちもあたたかい気持ちでいっぱいになっていると思います。

まみちゃんの「しんぱい、したん、だから……」のくり返しは、感情をおさえきれない感じで、たたみかけるように言うと良いですね。
「ごめんね。もうぜったいはなさないよ!」は、ほっとして確かめるようにていねいに話します。ゆっくり二人の様子を表現し、余韻を残し、次のページへ。この嬉しい再会を子どもたちと長く共有できるといいですね。

まみちゃんがミューに語りかけることば、ミューがまみちゃんによせる思い。
宝石のような、素敵な内容のことばを、それぞれの気持ちになって伝えてあげましょう。
私は、お布団の中で、まみちゃんとミューが、相手の大切さに気づき、ほっとして、幸せな気持ちで会話しているのをイメージして読んでいます。

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