読み聞かせ

『ねこの看護師 ラディ』の読み聞かせのコツ

おはなし隊隊長 猪口まり子

ポーランドの動物保護シェルターで暮らすある黒猫の、実際にあったお話が絵本になりました。
看護ねこ・ラディのけなげな姿に、絵本を読む人も元気づけられます。
映画「ベイマックス」のコンセプトアートを手がけた上杉忠弘のイラストによる美しい絵本です。

ひとりぼっちのラディ。
寒い冬の日、小さなラディは過酷な日を過ごしています。
さむいよ……、こわいよ……、さみしいよ……、ラディのつらい気持ちを込めて読んでください。

「どうぶつカイゴセンター」に保護されたラディ。
つれてきてもらったときには、もう死ぬのをまっているだけのように見えました。
でも、回復する見込みがないという人間のことばにいっしょうけんめい生きようと頑張ります。
ゆっくりとページをめくりながら、そんなラディのがんばりを伝えてあげてください。

3か月後、まるできせきのように回復したラディ。
いつのまにか緑がきれいな季節になっています。
元気になれたラディはうれしそう。
ちょっと小さくてわかりにくいのですが、外をながめるラディを指さししてあげるとわかりやすくていいですね。

元気になったラディは新しくやってくるかんじゃさんを次々と癒していきます。
あるとき、全身火傷でヘラジカがはこびこまれてきました。
もう助からないそんなヘラジカにも、ラディはなんどもなんどもからだをすりよせて、しっかりよりそいます。

ラディの看護風景がたくさんでてくるページは、あわてずに子どもたちがひとつひとつお話についてこられるように、間をゆっくりとりながら読んでみてください。
ラディのようすを、限りないやさしさをこめて読んであげてくださいね。

あるとき、大きなジャーマン・シェパードがやってきました。
うなり声をあげるばかりのシェパードにもラディはひるみません。
ここはたくましさをこめて読んでください。

季節は秋になりました。
ラディはふしぎなねこ。病気をなおせるわけではありません。
でも、そこにいるだけでおだやかな空気が動物たちをつつむのです。
そのあとは……、ラディに語りかけるように読んでください。

この本を読むとき、特に大げさな表現は必要ありません。
ただ、何よりも気持ちをこめて読んでください。
寒い冬から春、そして秋、季節もものがたりとともに変化していきます。
季節の変化も考慮しながら読むといいですね。

ラディはほんとうにいるねこです。
ラディはたくさんのどうぶつたちを看護しただけでなく、動物保護施設のことを人々に伝える役割も果たしてくれました。
この本を子どもたちにたくさん読んであげてください。
そして、ラディを応援してあげてくださいね!

「絵本別」 読み聞かせのコツ バックナンバー

  • くるみのなかには

  • いただきますの おつきさま

  • ほしじいたけ ほしばあたけ

  • ちゅうちゅうたこかいな

  • パンダ なりきりたいそう

  • まゆげちゃん

  • しょうぼうしの サルサさん

  • ねこの看護師 ラディ

  • ゆきみちさんぽ

  • おもちのきもち

  • パンダ ともだちたいそう

  • コロッケ できました

  • くまさん どこ?

  • バナーナ!

  • ピカゴロウ

  • うどん対ラーメン

  • ぞうちゃんと ねずみちゃん

  • はっきょい どーん

  • うめじいのたんじょうび

  • ぬいぐるみのミュー

  • おむすびころりん

  • だーれの おしり?

  • ケーキ やけました

  • でんごんでーす

  • アントンせんせい おでかけです

  • のりもの つみき

  • おんみょうじ 鬼のおっぺけぽー

  • さんさんさんぽ

  • ももんが もんじろう

  • パンツはちきゅうをすくう

  • とらのこさんきょうだい かえうた かえうた こいのぼり

  • ふってきました

  • カッパも やっぱり キュウリでしょ?

  • ねこ どんなかお

  • パン どうぞ

  • てぶくろ

  • もったいないばあさんの  てんごくとじごくのはなし

  • かけっこ かけっこ

  • びっくりはなび

  • ちいさなタグはおおいそがし

  • ブービーとすべりだい

  • イカになあれ

  • つかまえた!

  • ぼくだってウルトラマン

  • ぴたっ!

  • おにぎりにんじゃ

  • ぼくたちの ピーナッツ

  • ハッピー ハロウィン!

  • ねこときどきらいおん

  • よわむしモンスターズ

  • どろんこ! どろんこ!

  • もぐもぐもぐ

  • アントンせんせい

  • ごとんごとん ごー!

  • りんごはいくつ?

  • かもとりごんべえ

  • つるのおんがえし

  • かさじぞう

  • さんまいのおふだ

  • へっこきよめさま

  • さるかにがっせん

  • うらしまたろう

  • わらしべちょうじゃ

  • いっすんぼうし

全国をまわって読み聞かせをしている「おはなし隊」では月ごとに訪問先を募集中です! 月によって巡回する県が異なりますので、ご確認のうえお申し込みください。

本とあそぼう 全国訪問おはなし隊

犬が活躍する本

  • おっとっと

    おっとっと

    木坂 涼/文
    高畠 純/絵

    いぬのとうさん、おっとっと
    どうぶつたちも、おっとっと
    ハラハラドキドキ「おっとっと」な場面をユーモアいっぱいに描く絵本
    よみきかせにぴったり!!

  • アントワネット わたしのたいせつなさがしもの

    アントワネット わたしのたいせつなさがしもの

    ケリー・ディプッチオ/文
    クリスチャン・ロビンソン/絵
    木坂 涼/訳

    ブルドッグ一家のアントワネットには3匹の兄弟がいます。ロッキーはかしこくて、リッキーは足がはやくて、ブルーノは力持ち。でも、アントワネットは、じぶんの得意なことがわかりません。あるとき、なかよしのガストン一家のウッラッラーが、ゆくえふめいになりました。必死で探そうとしたそのとき、アントワネットに、なにかがひらめきました……!

  • ガストン

    ガストン

    ケリー・ディプッチオ/文
    クリスチャン・ロビンソン /絵
    木坂 涼/訳

    犬のガストンは、ちょっぴりきょうだいとちがっています。だけどみんな、とってもなかよし。ある日、公園で、ガストンにそっくりな家族に出会って……。全米で数々のベストブックに選ばれた、家族のありかたや、「自分」という個性を考えるきっかけになる絵本。

  • あ~っ!

    あ~っ!

    カンタン・グレバン/作

    どうしてこうなるの!?
    文字のない世界がイメージの翼を広げる、サン=テグジュペリ賞受賞のカンタン・グレバンの大傑作!

  • よみきかせ日本昔話 はなさかじいさん

    よみきかせ日本昔話 はなさかじいさん

    石崎洋司/文
    松成真理子/絵

    ある日、おばあさんは川で立派な箱に入った子犬を拾います。シロと名づけ、かわいがるうちに、シロは「おじいさん、わたしにのっておくれ」と話します。
    山でシロは「ここほれ、わんわん」 すると、大判小判がたくさん!
    それを見ていた隣のなまけ者のおじいさんがシロを借りていき、山へおいたてます。
    シロがなにも言わないのに、掘ってみると! 

  • いとしの犬 ハチ

    いとしの犬 ハチ

    いもとようこ/作・絵

    今日こそ帰ってくると信じて、雨の日も雪の日も、駅で先生を待ちつづけた秋田犬、ハチ。
    いもとようこのあたたかい絵とともに、世代をこえて伝えたい感動の実話です。

季節の絵本